筆画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
漢字 |
||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
書体 | ||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||
字体 | ||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||
漢字文化圏 | ||||||||||||||||||||
日本 韓国 ベトナム | ||||||||||||||||||||
派生文字 | ||||||||||||||||||||
国字 方言字 則天文字 | ||||||||||||||||||||
仮名 古壮字 字喃 女書 | ||||||||||||||||||||
契丹文字 女真文字 西夏文字 |
筆画(ひっかく)とは、漢字の字体を構成する要素の一つで、もっとも最小の単位。筆を下ろして書き始め、再び離すことでできる線または点である。筆画の数を画数(かくすう)といい、1画、2画と数える。また筆画を並べていく順序を筆順という。
目次 |
[編集] 筆画の種類
古くは永字八法という「永」の字を使った書法で筆画の基本を説いていた。、側(ソク、点)、勒(ロク、横画)、努(ド、縦画)、趯(テキ、はね)、策(サク、短い右上がりの横画)、掠(リャク、左斜めはらい)、啄(タク、短い左斜めはらい)、磔(タク、右斜めはらい)。ただし、これはあくまでも書法の説明であって筆画を分析したものではない。
現在の中国では約30ほどの筆画が設けられている。 点(丶)、横(一)、竪(ジュ)(丨 たて)、提(右上斜めはね)、撇(ヘツ)(丿 左斜めはらい)、捺(ナツ)(乀 右斜めはらい)、鉤(コウ)(乛・亅 かぎ:横画または竪画からのはね)、折(┑ おれ)の8つを基本とし、あとはその応用で説明される。例えば、「乃」の右の筆画は、横折折折鉤。筆画を組み合わせて、偏旁が作られる。
[編集] 筆画の利用
筆画を利用して漢字の検索、コンピュータでの入力などが行われている。
- 筆画索引 - 第1画目の筆画と第2画目の筆画で漢字の索引を行う。
- 四角号碼索引 - 漢字の四隅の筆画または筆画の組み合わせに0から9までの数字に分類し、左上、右上、左下、右下の順で、数字をならべ索引できるようにしたもの。例えば、「端」は左上が0(点と横の組み合わせ)、右上が2(竪や撇など)、左下が1(横や提など)、右下が2で、0212である。
- 五筆輸入法 - コンピュータでの中国語入力メソッドの一つ、キーボードに筆画や筆画の組み合わせを割り当てて入力する。中国でタイプライターを専門とする人たちはこの入力法を使うことが多い。
- 画数順 - 漢字を画数の少ないものから多いものの順に並べていくこと。漢字字典には、漢字をまず部首別に分け、部首と部首内の漢字を画数順に配置する方法がある。明の『字彙』によって確立された方法で、現在の日本の漢和辞典のほとんどがこの方法によっている。中国の字書でピンインのアルファベット順であっても同じ音の漢字は画数の少ないものを先にする。
- 総画索引 - 画数で漢字を検索する方法。漢字を総画数の同じものでまとめて部首順にならべたものである。
[編集] 画数最大の文字
- 教育漢字: 議、競、護(20画)
- 常用漢字: 鑑(23画)
- 人名用漢字: 鷹、麟(24画)
- 異体字を含めると廳(25画)
- JIS第一水準漢字: 欝(25画)
- 「欝」は初期のJIS漢字(JIS C 6226-1978、通称78JIS)の字体だと1画多くて26画になる。
- 日本漢字能力検定準1級: 鬱(29画)
- JIS第二水準漢字: 驫、鸞(30画)
- 日本漢字能力検定1級: 麤(33画)
- JIS第三水準漢字:麤(「鹿」を3つ並べた字)、龗(雨冠に「口」3つの下に「龍」)(33画)
- JIS第四水準漢字:䯂(「驫」の下に「木」)(34画)
- 新選漢和辞典: [1] (齉)(36画)
- UnicodeのCJK統合漢字無印(初期からあったU+4E00–U+9FFFのブロック): (龘)(48画)
- 新大字典: (龘)(48画)
- 康熙字典: (䨻、雷を4つ並べた字)(52画)
- UnicodeのCJK統合漢字拡張A:(䨻、雷を4つ並べた字)(52画)
- 大漢和辞典: (𪚥、龍を4つ並べた字)、(𠔻、興を4つ並べた字)(64画)
- UnicodeのCJK統合漢字拡張B:(𪚥、龍を4つ並べた字)、(𠔻、興を4つ並べた字)(64画)
- 確認されている画数最大の漢字: (84画)
- たいとを参照。