蛭児神建
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蛭児神 建(ひるこがみ けん、男性)は日本人の作家・雑誌編集者・僧侶。1980年代に起こったロリコンブームの立役者の一人とみなされている。なお「蛭子神 健」「蛭児神 健」等はいずれも誤植。
[編集] 略歴
1970年代からコミックマーケットにて「幼女嗜好」と題した小説同人誌を販売しており、一部から注目されていた。その後、吾妻ひでおらとともに製作・販売した同人誌「シベール」が評判となったことで、多くのファンや出版関係者の間で知名度が上がり、日本初のロリコン専門漫画雑誌「レモンピープル」で商業誌デビューを果たす。
その後、多くの商業誌に作品を発表しながら、一水社発行のロリコン雑誌「プチ・パンドラ」の編集長に就任するが、売り上げの低迷・編集方針の行き詰まり・作家との確執等に疲れ果ててしまい(本人曰く「自己破綻した」)、編集長の退任・作家活動からの引退という選択をする。
その後、紆余曲折ののちに仏門に入り、修業の後に僧侶(本人曰く「葬儀屋互助会と契約するサラリーマン坊主」)となり、現在に至っている。
[編集] 主な著作・作品
- 幼女嗜好(同人誌)
- ロリコン大全集(監修)(都市と生活社)1982年
- 魔界に蠢く聖者たち(「レモンピープル」連載 未単行本化)
- 出家日記(角川書店)ISBN 4048839322
[編集] その他
コミックマーケットでのいでたちは「腰まで伸びた頭髪・ハンチング帽・サングラス・マスク」と「夏でも、ひざまでのトレンチコート」。両手にはそれぞれさかさまの少女人形と鈴を持っていた。この不気味な格好が(本人は「変質者」のパロディとして行ったと言っている)、知名度の上昇に貢献したことは否めない。
2005年に突如として角川書店から「出家日記」を出版。生い立ちから同人誌活動、ロリコンブームの渦中での出来事等が綴られている。