1980年代
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年表: 19世紀 - 20世紀 - 21世紀 : 100年前 50年前 - 50年後 100年後
10年紀: 1940年代 1950年代 1960年代 1970年代 - 1980年代 - 1990年代 2000年代 2010年代 2020年代
各年: 1980年 1981年 1982年 1983年 1984年 1985年 1986年 1987年 1988年 1989年
1980年代は1980年から1989年までの10年間を指す。
目次 |
[編集] できごと
世界的な動きが加速する中、戦後日本経済は80年代後半におけるバブル経済によって絶頂期を迎える。
[編集] 1980年
- 第1回の全国規模のホワイトデー開催。
- 広島市が10番目の政令指定都市に移行。
- ユーゴスラビア終身大統領ヨシップ・ブロズ・チトー、スロベニアのリュブリャナで病死。
- 世界保健機構が、天然痘の根絶宣言。
- 光州事件。
- 大平正芳首相が急死。内閣総辞職。
- モスクワオリンピック開催。
- イエスの方舟事件
- 静岡ゴールデン街ガス爆発事故。死傷者200人以上。
- 新宿西口バス放火事件。
- 落語家の林家三平が死去
- プロ野球で張本勲が史上初の3000本安打を達成する(翌年に現役引退)
- 8年半にわたるイラン・イラク戦争が開戦
- 昭和55年国鉄大ダイヤ改正実施
- プロ野球で王貞治・野村克也・高田繁・高木守道が現役を引退
- 川治プリンスホテル火災。45人の死者を出す戦後3番目の大惨事に
- 川崎市で金属バット両親殺害事件発生。
- 元ビートルズのジョン・レノンがニューヨークのダコタ・ハウスで射殺された。(ジョン・レノン射殺事件)
[編集] 1981年
- 大相撲で大関の貴ノ花健士が現役を引退
- イギリスのチャールズ皇太子とダイアナが結婚
- ギリシアが欧州共同体に加盟
- 米国レーガン大統領就任
- トヨタ・ソアラを発売、社会現象を巻き起こす。
- 神戸市でポートピア'81が開幕(- 9月15日)・中国残留孤児が初来日。
- スペースシャトル コロンビアが初のスペースシャトルミッションで打ち上げ。
- オレたちひょうきん族放送開始。
- 秋田空港開港
- 大相撲で千代の富士貢が横綱に昇進する
- 台湾で遠東航空機墜落事故発生。作家向田邦子などが犠牲になる
- 北炭夕張新炭鉱ガス突出事故発生
- 福井謙一が日本人初のノーベル化学賞を受賞
- 近鉄・西本幸雄監督勇退。
- プロ野球の読売ジャイアンツが8年ぶりに日本一となる
- 寺尾聰のルビーの指環が、大ヒットし、レコード大賞受賞。新人賞は近藤真彦のギンギラギンにさりげなく。
[編集] 1982年
- ホテルニュージャパン火災・日本航空350便墜落事故発生
- モナコ公国の元女優グレース・ケリー公妃が死去
- 500円硬貨発行
- フォークランド紛争
- 東北新幹線・上越新幹線開業で昭和57年国鉄大規模ダイヤ改正
- 松山ホステス殺人事件
- メタルヒーローシリーズが放送開始
- 中央自動車道が全線開通
- 長崎大水害
- ソ連ブレジネフ書記長死去
- テレホンカード発売
- レバノン戦争起こる
- プロ野球ロッテオリオンズの落合博満選手が28歳10ヵ月の最年少三冠王を達成する
- プロ野球の西武ライオンズが19年ぶりにリーグ優勝し、24年ぶりに日本一となる(西武黄金時代開幕)。
- 人工知能コンピュータの開発を目指す国家プロジェクト(財)新世代コンピュータ開発機構(ICOT)設立
- 最初のコンパクトディスクプレーヤー(CDP-101)とCDソフトをソニーが発売
- NECがパーソナルコンピュータPC-9801を発売。
- 中曽根康弘内閣が発足
[編集] 1983年
- ハワイアン・オープンで青木功が日本人初のアメリカPGAツアー優勝を果たす。
- 中川一郎代議士が自殺する
- 中国自動車道が全線開通
- 東京ディズニーランド開園。
- 日本海中部地震。(M7.7)
- ファミリーコンピュータが発売
- フィリピンのベニグノ・アキノ上院議員射殺
- 大韓航空機撃墜事件起こる
- 三宅島大噴火
- ロッキード事件の公判で元首相の田中角栄に実刑判決
- 日本シリーズで西武が巨人を4勝3敗で下し、「史上最高の日本シリーズ」制す。
- NHK朝の連続テレビ小説おしんが平均視聴率最高62.9%を更新し連続ドラマ視聴率の日本記録をマークする(更新中)
- 戸塚ヨットスクール校長の戸塚宏や他のコーチらが生徒に対する監禁・傷害致死により逮捕される。
[編集] 1984年
- 日経平均株価が終値ではじめて1万円を突破。
- 日本国有鉄道が貨物列車の大幅削減を伴う昭和59年国鉄ダイヤ改正実施
- ソ連のアンドロポフ書記長が死去。
- 植村直己がアラスカのマッキンリーに頂上達成後、下山途中に消息不明に
- グリコ・森永事件
- 東京・永田町の自民党本部が放火炎上
- 大相撲で初の外国人関取である高見山大五郎が現役を引退
- 西明石駅構内で列車衝突事故
- オーストラリアからコアラ6頭が贈られて日本に初めて上陸
- ロサンゼルスオリンピック開催。
- 蔵前国技館が31年目にして閉幕
- プロ野球で阪急ブレーブスのブーマー・ウェルズ選手が外国人選手では初の三冠王を獲得する。また自チームは6年ぶりにリーグ優勝を果たす
- プロ野球の広島東洋カープが4年ぶりに日本一となる。
- インド首相、インディラ・ガンジーが暗殺される
- 新紙幣発行「1万円札福沢諭吉」「5千円札新渡戸稲造」「千円札夏目漱石」
- 第2次中曽根康弘改造内閣発足。
- シンボリルドルフが菊花賞を勝ち、2年連続、日本競馬史上4頭めの三冠馬となる。(無敗の三冠馬は史上初)
- 米大統領選挙でレーガンが再選
- 東京都世田谷区の通信ケーブル火災で電話などがマヒ
- 電電公社民営化法案成立
- 日本の平均寿命が男女とも世界一に
- 日本のインターネットの基となる日本学術ネットワークJUNETの運用開始
[編集] 1985年
- 新制両国国技館が完成する
- 横綱の北の湖敏満が現役を引退
- 国際科学技術博覧会(つくば万博)開催
- シェル石油と昭和石油が合併し、商号を昭和シェル石油に変更。
- 暴力団山口組の竹中正久組長・中山勝正若頭が射殺される
- 芦屋市幼児誘拐事件が発生。
- ソ連のゴルバチョフ書記長就任。
- 東北新幹線の大宮~上野間が開通。昭和60年国鉄大規模ダイヤ改正実施
- 日本初のエイズ患者を認定
- 日本電信電話公社(電電公社)が日本電信電話株式会社(NTT)に、 日本専売公社が日本たばこ産業株式会社(JT)に民営化
- 男女雇用機会均等法が成立
- 柔道の山下泰裕が全日本柔道選手権大会で9連覇を達成し203連勝のまま現役を引退
- ヘイゼルの悲劇。観客39人が死亡し、この結果サッカーの母国イングランドが国際舞台から姿を消す。
- 日航機墜落事故
- 中曽根康弘総理大臣が終戦記念日に靖国神社を参拝する
- ロス疑惑の三浦和義が逮捕
- 女優の夏目雅子が死去
- G5がプラザ合意声明。日本ではその後のバブル景気の原因のひとつに
- 8時だよ全員集合が16年間の放送により終了
- 関越自動車道が全線開通(前橋IC - 湯沢IC)
- 花王石鹸株式会社、花王株式会社に社名変更
- 阪神タイガース、21年ぶりセントラル・リーグ優勝。
- 阪神、日本シリーズで西武を破り4勝2敗で球団設立51年目にして初の日本一に輝く。
- 西武・広岡達朗監督辞任。
- 過激派による国電同時多発ゲリラ事件。首都圏、大阪を初め各地で線路のケーブルが切断されダイヤが混乱。600万人に影響が出る。
- 森祇晶、広岡の後任として西武監督に就任。同時に「昌彦」を「祇晶」に改名。
- パレスチナ・ゲリラによるローマ・ウィーン両空港同時テロで20人が死亡
- 第2次中曽根第2次改造内閣発足。
- ソフトウェアの生産向上を目指す国家プロジェクトΣプロジェクト開始
- 少年隊が、仮面舞踏会で世界デビューする。
[編集] 1986年
- ハレー彗星大接近
- 急激な円高によるプラザ合意不況・半導体不況。
- スペインとポルトガルがECに加盟。
- スペースシャトル、チャレンジャー号爆発事故、乗組員全員死亡。
- 当時の世界最長寿の泉重千代さんが120歳で死去
- フィリピンのマルコス大統領が国外脱出、アキノ大統領が就任。(エドサ革命)
- 男女雇用機会均等法施行。
- 人気アイドル岡田有希子が東京都内のビルで、飛び降り自殺。その後、ファンの後追い自殺が相次ぎ、社会問題化。国会でも取り上げられる。
- チェルノブイリ原子力発電所事故発生。
- 上野動物園のパンダ、トントン誕生。
- 新潟県佐渡島のトキが2羽に。
- サッカー・ワールドカップメキシコ大会でアルゼンチンが西ドイツを破って優勝
- プロ野球で広島の山本浩二・中日の谷沢健一が現役を引退
- 第38回衆議院議員総選挙・第14回参議院議員通常選挙の同時選挙。
- 第3次中曽根康弘内閣発足。
- 社会党、土井たか子が主要政党で日本初の女性党首に。
- 米ソ首脳会談。アイスランドのレイキャビクでレーガン大統領とゴルバチョフ書記長が会談。
- 三原山が大噴火
- 国鉄が分割民営化を控えて最後の大規模ダイヤ改正実施。
- 道路交通法改正、自動車の一般道路におけるシートベルトの着用が原則義務化。
- 山陰線余部鉄橋列車転落事故(鉄道事故参照)
- ISOがSGML規約を出版
- ビートたけしとたけし軍団によるフライデー襲撃事件が起こる
- 子供達の間に高橋名人・ビックリマン・霊幻道士・聖闘士星矢ブームが起こる
[編集] 1987年
- 土地や証券の投機が経済全体に波及。いわゆるバブル経済が1991年まで続く。
- 日経平均株価が終値ではじめて2万円を突破。
- 安田火災がゴッホの「ひまわり」を53億円で落札する。
- 国鉄が分割・民営化、JRグループが発足。
- 朝日新聞社阪神支局襲撃事件。
- 世界の人口が50億人突破。
- 大相撲で小錦八十吉が外国人で史上初の大関に昇進する
- 石原裕次郎が死去。
- 東北自動車道が全線開通
- ブラックマンデー。世界の株式市場大暴落。
- 竹下登内閣発足。
- 千葉県東方沖地震
- 利根川進が日本人初のノーベル生理学・医学賞を受賞
- 後楽園球場が50年目にして閉場する
- プロ野球で広島の衣笠祥雄と巨人の江川卓が現役を引退
- ハイパーテキストシステムHyperCardを発表。
- 大相撲の横綱双羽黒光司が所属部屋の親方夫人に暴行加えたきっかけで失踪廃業する
[編集] 1988年
- 漫画家コンビの藤子不二雄がコンビを解消し、後に藤子・F・不二雄・藤子不二雄Aで別々に活動する
- 映画となりのトトロ・火垂るの墓劇場公開。
- リクルート事件
- ファミコンソフトのドラゴンクエストIIIが発売され大騒動が起こる
- 日産・シーマ発売。(シーマ現象)
- カルガリーオリンピック開催
- 青函トンネル・瀬戸大橋開通でJRグループ初の一本列島と呼ばれる昭和63年JRダイヤ改正を実施。
- 東京ドームが完成。
- 名古屋妊婦切り裂き殺人事件。
- なだしお事件
- イラン・イラク戦争停戦。
- ソウルオリンピック開催。
- 流通業界最大手のダイエー、南海ホークスの買収を発表。
- 巨人、王貞治監督の辞任と藤田元司前監督の復帰を発表。
- プロ野球ロッテ対近鉄とのダブルヘッダーで両軍が引き分けたため西武がパリーグ4連覇。俗に言う「10.19決戦」と西武の東尾修・近鉄梨田昌孝・阪急福本豊・山田久志・阪神掛布雅之など現役引退。
- オリエント・リース、阪急ブレーブスの買収を発表。新球団名は「オリックス・ブレーブス」に。
- 日経平均株価が終値ではじめて3万円を突破。
- 大相撲で横綱千代の富士貢が53連勝を達成する
- 竹下登改造内閣発足
- 光GENJIが、パラダイス銀河でレコード大賞受賞。光GENJIとローラースケートが、社会現象になった。
[編集] 1989年
- 昭和天皇、病気のため崩御。
- 元号が昭和(1926年~1989年)から平成へ
- 鉄腕アトムで知られる国民的漫画家・手塚治虫が死去。
- 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町で弥生時代の遺跡だと推定される吉野ヶ里遺跡が発掘される
- 女子高生コンクリート詰め殺人事件発覚。
- 消費税スタート
- 仙台市が日本で11番目の政令指定都市に昇格。
- 東欧革命が起こりかつての東ヨーロッパの共産主義諸国が民主化する
- 六四天安門事件
- 美空ひばりが死去
- 東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の犯人が逮捕
- 横浜ベイブリッジ開通。
- TBSの人気音楽番組「ザ・ベストテン」が放送終了。(1978年1月19日~・放送回数603回)
- 日本テレビの長寿バラエティ番組ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!放送開始。
- 巨人軍が8年ぶりに日本一となる
- 坂本弁護士一家殺害事件が起こる
- ベルリンの壁崩壊
- 日経平均株価が史上最高値38,915円を記録。
[編集] 世相
[編集] 日本
[編集] 社会
[編集] 文化
- ファミコンなどテレビゲームの普及
- 漫画雑誌の週刊少年ジャンプ・コロコロコミックが大旋風を起こす。
- 歌謡曲・ニューミュージックからJ-POPへ。中高生を中心にバンドブーム、J-ROCKが繁栄する
- ロリコンブーム
- 全国にコンビニエンスストアが普及する
- ワープロが普及。オフィスのOA化が進展。
- なめ猫等に代表される不良ブーム
- プロ野球で西武ライオンズの黄金時代が迎えて、1960年代~1980年代に活躍したプロ野球選手の引退が相次いでプロ野球の世代交代の激しい年になった。
- 価値観の世代ギャップを表現した言葉「新人類」が流行語に
- 東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件以来「おたく」が注目を集めるようになる
- 女子大生ブーム
- ラップトップパソコンが出現。1989年以降はノートパソコンへ取って代わられる
[編集] 芸能界
- アイドルでは1970年代に活躍した山口百恵が最初の年の1980年に結婚・芸能界を引退し、翌年の1981年にはピンクレディーが解散、新御三家の人気に陰りを迎える。その入れ替えに松田聖子・たのきんトリオ・花の82年組・おニャン子クラブらが1970年代以上のアイドル黄金時代を築く。
- お笑い芸人では最初の年の1980年に漫才ブームが起ったきっかけで、お笑い第二世代と呼ばれる芸人達が活躍する。上の前記に加えて80年代最初の年(1980年)は日本芸能の歴史上入れ替わりの激しい年となった。