論理式
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論理式(ろんりしき、英: Formula)とは、数理論理学における命題を表す形式的文法を有する式のこと。命題の真偽はその論理式の自由変項の値に依存する。
論理式の正確な定義は、対象とする形式論理に依存するが、典型的な例(一階述語論理)では以下のようになる。論理式は、特定の言語として定義され、その言語は個体定項、関数記号、述語記号などの集合であり、関数および述語記号はとりうるアリティー(引数)が決まっている。
ここで、項は以下のように帰納的に定義される。
- 変項
- 個体定項
- f(t1,...,tn)、ここで、f はアリティー n の関数記号で、t1,...,tn も項である。
さらに、論理式は以下のように帰納的に定義される。
- t1=t2、ここで、t1 と t2 は項
- R(t1,...,tn)、ここで R はアリティー n の述語記号で、t1,...,tn は項
- (¬φ)、ここで φ は論理式
- (φ∧ψ)、ここで φ と ψ は論理式
- (∃x)(φ)、ここで x は変項、φ は論理式
これらの定義のうち、最初の2つは原子論理式と呼ばれる。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
Hinman, P. (2005年).Fundamentals of Mathematical Logic. A K Peters. ISBN 1-568-81262-0.
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