近鉄あやめ池遊園地
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近鉄あやめ池遊園地(きんてつあやめいけゆうえんち)は、奈良県奈良市あやめ池北一丁目9番1号にあった遊園地。近鉄奈良線菖蒲池駅下車北口すぐ。近畿日本鉄道の子会社である近鉄興業株式会社(解散)が運営していた。
USJ開業後に利用者が激減した為、低迷と近鉄グループの改革のため、2004年6月6日閉園。晩年は、マイカー利用者のために菖蒲上池の一部を埋め立てて駐車場にしようとして、地元の反発を受けていたが、閉鎖で埋め立て計画も中止されている。
[編集] 施設概要
敷地面積約30万m2。天然の菖蒲上池を中心に遊戯施設やボウリング場、動物園(県下唯一)などを配置。また、2003年まで近鉄傘下において活動していたOSK日本歌劇団(現在は市民劇団として別組織で活動中)の常設小屋として円形大劇場があり、団員養成施設の日本歌劇学校もあった。
また、大阪電気軌道(現:近鉄奈良線)開業時の車両デボ1形電車(近鉄では唯一の公式保存車両)も保存展示してあった。
[編集] 閉園後
従業員の再就職先は閉鎖時には殆どが未定であった。運営会社・近鉄興業も解散し、同社が運営していたスカイランドいこまは近鉄グループの他の会社が引き継いだ。動物は他の遊園地に、遊戯物も多くは加森観光が引き取り、同社が所有する遊園地に移転したほか、おとぎ列車が県内の保育園に譲渡された。 遊戯物の一部は最近京都府の笠置キャンプ場に移転、活用されている。
なお、大軌デボ1形については、近鉄五位堂検修車庫(奈良県香芝市)に移転・保存されている。
遊園地跡の敷地の利用については、2008年度の開校を目指し近畿大学の付属幼稚園と小学校(現在は東大阪市に所在)が移転する。