迷宮物件
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『迷宮物件 File538』(めいきゅうぶっけん ふぁいる-)は、日本の短編アニメーションである。1987年8月28日にネットワーク(現・バンダイビジュアル)よりオリジナルビデオアニメ(OVA)として発売された。脚本・監督は押井守、アニメ制作はスタジオディーン。30分。
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[編集] 概要
シリーズ全6話で構成される『トワイライトQ』というオムニバスの物語の第2話目となる。アメリカのテレビドラマシリーズ『トワイライトゾーン』、『アウター・リミッツ』や、日本の特撮テレビドラマ『ウルトラQ』の路線を狙い、1話目は押井の仕事仲間である脚本家の伊藤和典とキャラクターデザイナーの高田明美がアニメ監督の望月智充と組んで、時間テーマの正統派の娯楽SFアニメをリリースした。一方、本作で原案からタッチした押井は、先に監督して「訳が分からない作品を作る」と風評が立ったOVA『天使のたまご』や実写映画『紅い眼鏡』といった流れの押井の作家性を強く発揮された作品にしている。結局、6話予定だったこの『トワイライトQ』シリーズは人気が出ず、2話で制作が終了する結果となった。押井守の仕事歴では、OVA『天使のたまご』から『機動警察パトレイバー』の間に位置する一連のスタジオディーンでの仕事になる。
[編集] ストーリー
探偵がある親子の調査を依頼されるところから物語は始まる。 その夏、首都上空では原因不明の旅客機失踪事件が相次いでいた。 探偵はその親子の調査を続けていくうちに自分も次第に奇妙な物語の中の一部に組み込まれていってしまう。
[編集] スタッフ
- 原案・脚本・監督:押井守
- プロデューサー:鵜之沢伸、久保真
- キャラクターデザイン:近藤勝也
- 作画監督:大塚伸治
- 美術監督:小倉宏昌
- 撮影監督:森下成一
- 録音演出:斬波重治
- 音楽:川井憲次
- 原画:高坂希太郎、近藤勝也、二木真希子、河口俊夫、大塚伸治、遠藤正明
- 製作:ネットワークフロンティア事業部、スタジオディーン