野坂教授
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野坂 教授(のさか きょうじゅ)は、白い巨塔の登場人物で、架空の人物。国立浪速大学病院整形外科教授。財前五郎とは犬猿の仲。
教授会では若手の一人。主流派閥の鵜飼派と対立する新興勢力として皮膚科・乾教授、小児科・河合教授と組んで派閥を結成。財前の前任助教授であった徳島大学・葛西博司教授を次期教授に擁立する。第一外科教授選考委員の一人として、並み居る教授連を相手に粘り、菊川、財前と共に教授会での投票に持ち込む。教授会での投票で葛西は敗れるが、その得票数である7票をめぐり、整形外科学会理事のポストを用意する菊川支持派、人事権や実弾(現金)で対抗する財前支持派の双方から強烈なアタックがある。両者をてんびんにかけた上でここは財前を勝たせておいた方が得策と判断、票を割り振って2表差で財前を勝たせるように仕組んだ。つまり、はからずも財前教授実現の裏のフィクサーとなった。当選当日は、祝勝会と残念会をはしごするというしたたかな人物。
しかし、その後は財前とことごとく対立、学術会議戦の立候補に対しては露骨に不快感を示す。その後は対立候補の選挙参謀と同県人であることから、対立候補に票を横流ししたり、同窓会、系列大学の中でアンチ財前の気運を高める工作をするなど、派手に選挙活動を妨害した。