長源寺
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長源寺(ちょうげんじ)は、福井県小浜市に所在する日蓮宗の寺院。山号は大光山。安住院日源を開山とし、京都本圀寺の末寺である。
[編集] 起源と歴史
長源寺19世日純の撰とされる縁起によれば、日源は世姓は未詳であるが、越後蒲原の人で本覚寺日禅の門人である。
日源19歳の折、上洛の途中遠敷村を通りかかったところ、正護比丘尼という人に会い、この帰依を受けて康暦2年(1380年)後瀬山の下に長源寺を開創した。後に5世日樽の時、大永2年(1522年)守護武田元光が後瀬山に城を築くに当って長源寺を小浜の向島に移したという。以来若狭地方の本山として信仰を集め、若狭国主代々の祈祷所として手厚い保護を受けた。京極氏、武田氏、木下俊勝、酒井氏各氏の書状が残っており、弥勒菩薩画像(国重文)も寺宝として残されている。また近世初期日蓮宗の代表的説教者である霊鷲院日審は当山に13世として晋山し、12年間に亘って諸国を布教した。
最盛期には、27の僧坊末寺と、祖師堂、番神堂、鬼子母神堂、清正公堂等があったが、現在は、山門、山内の2ヵ寺、鬼子母神堂、祖師堂を残すのみである。
かつて仁王門に安置されていた伝運慶作の仁王像は京都嵯峨野の常寂光寺へ移され現存する。
[編集] 所在地
福井県小浜市小浜酒井8