隆乃若勇紀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
隆乃若 勇紀（たかのわか ゆうき、1976年4月2日 - ）は、長崎県北松浦郡生月町（現在の平戸市生月町）出身で鳴戸部屋所属の現役大相撲力士。最高位は関脇。本名は、尾崎 勇記（おざき ゆうき）。得意は突っ張り・左四つ・寄り、上手投げ。身長190cm、体重151kg、血液型A型。均整の取れた体格と甘いマスクで女性ファンも多い。真面目で稽古熱心。趣味は音楽鑑賞。
目次 |
[編集] 来歴
父親はヤクルトで捕手を務めたプロ野球選手・尾崎亀重。運動神経が良く中学時代はバスケットボール部で活躍した。1992年（平成4年）3月場所初土俵。関脇若の里、幕内隆の鶴は同部屋で同期生である。若い頃から有望株として注目され、1999年（平成11年）5月場所新十両、同年11月場所新入幕。立ち合い突っ張りで先手を取り、左四つに組むと懐の深さが生きて力強い相撲を見せるが、動きにやや無駄が多く攻めに緻密さを欠くのが欠点。
2002年（平成14年）11月場所では攻めが速くなり小結で11勝4敗の好成績を収め「大器開眼」と称賛されたが、その後は怪我に泣かされている。さらに、2005年（平成17年）11月場所では、西前頭10枚目の地位で初日から7連敗し、中日に豊ノ島との水入りの相撲で何とか初勝利を挙げたものの、思うように成績が伸びずに9日目に負け越しが決定し、しかも、12日目からは右足を痛め休場で、2004年（平成16年）3月場所以来12場所振りに十両に陥落し、十両陥落してからは、勝ち越しがなく、2006年（平成18年）7月場所の番付は東十両14枚目と、幕下陥落の危機に立たされたが、中日まで8連勝で早々と勝ち越しを決めた。その後6連敗したが、千秋楽で勝利し、9勝6敗と久しぶりに勝ち越した。
2006年（平成18年）9月場所では序盤から好調を維持し、千秋楽まで3敗を維持し、千秋楽で2場所前の5月場所十両優勝している豊桜との取り組みで敗れたが、優勝決定戦で勝利し、自身初の十両優勝を果たした。
[編集] 略歴
- 1992年3月場所 - 鳴戸部屋入門、初土俵
- 1999年5月場所 - 新十両
- 1999年11月場所 - 新入幕
- 2000年1月場所 - 10勝5敗で初の敢闘賞受賞
- 2001年1月場所 - 新小結
- 2001年5月場所 - 横綱武蔵丸を破って初金星を獲得
- 2002年3月場所 - 11勝4敗で2度目の敢闘賞受賞
- 2002年11月場所 - 2度目の小結で11勝4敗、3度目の敢闘賞受賞
- 2003年1月場所 - 新関脇
[編集] エピソード
- 「隆乃若」という四股名は自分で考えて命名したという。
- 特技は、力士としては異色であるピアノ。エリーゼのために（ベートーヴェン）、トルコ行進曲（モーツァルト）、小犬のワルツ（ショパン）などが弾けるというからなかなかの本格派で、ピアノ雑誌のカラーグラビアページを飾ったこともある（後述の「外部リンク」参照）。
[編集] 幕内での場所別成績
| 場所 | 地位 | 勝数 | 敗数 | 休場 | その他 |
|---|---|---|---|---|---|
| 平成11年（1999年）11月 | 西前頭14枚目 | 9 | 6 | 0 | - |
| 平成12年（2000年）1月 | 東前頭12枚目 | 10 | 5 | 0 | 敢闘賞 |
| 平成12年（2000年）3月 | 西前頭4枚目 | 5 | 10 | 0 | - |
| 平成12年（2000年）5月 | 東前頭7枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成12年（2000年）7月 | 西前頭2枚目 | 6 | 9 | 0 | - |
| 平成12年（2000年）9月 | 西前頭5枚目 | 5 | 10 | 0 | - |
| 平成12年（2000年）11月 | 西前頭8枚目 | 11 | 4 | 0 | - |
| 平成13年（2001年）1月 | 東小結 | 4 | 11 | 0 | - |
| 平成13年（2001年）3月 | 西前頭4枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成13年（2001年）5月 | 西前頭筆頭 | 5 | 10 | 0 | 金星（武蔵丸） |
| 平成13年（2001年）7月 | 西前頭5枚目 | 9 | 6 | 0 | - |
| 平成13年（2001年）9月 | 西前頭2枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成13年（2001年）11月 | 東前頭2枚目 | 6 | 9 | 0 | - |
| 平成14年（2002年）1月 | 東前頭5枚目 | 3 | 4 | 8 | 左第11～12肋骨骨折 |
| 平成14年（2002年）3月 | 西前頭11枚目 | 11 | 4 | 0 | 敢闘賞 |
| 平成14年（2002年）5月 | 西前頭3枚目 | 7 | 8 | 0 | - |
| 平成14年（2002年）7月 | 東前頭4枚目 | 7 | 8 | 0 | - |
| 平成14年（2002年）9月 | 西前頭4枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成14年（2002年）11月 | 西小結 | 11 | 4 | 0 | 敢闘賞 |
| 平成15年（2003年）1月 | 東関脇 | 9 | 6 | 0 | - |
| 平成15年（2003年）3月 | 東関脇 | 0 | 0 | 15 | 左下眼亀裂骨折・左膝関節捻挫 |
| 平成15年（2003年）5月 | 西前頭6枚目 | 0 | 2 | 13 | 右第11肋骨骨折・左膝骨挫傷 |
| 平成15年（2003年）11月 | 西前頭12枚目 | 7 | 8 | 0 | - |
| 平成16年（2004年）1月 | 西前頭13枚目 | 4 | 11 | 0 | - |
| 平成16年（2004年）5月 | 西前頭16枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成16年（2004年）7月 | 西前頭13枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成16年（2004年）9月 | 西前頭12枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成16年（2004年）11月 | 東前頭12枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成17年（2005年）1月 | 東前頭9枚目 | 6 | 9 | 0 | - |
| 平成17年（2005年）3月 | 東前頭12枚目 | 7 | 8 | 0 | - |
| 平成17年（2005年）5月 | 東前頭13枚目 | 5 | 10 | 0 | - |
| 平成17年（2005年）7月 | 西前頭17枚目 | 8 | 7 | 0 | - |
| 平成17年（2005年）9月 | 西前頭15枚目 | 9 | 6 | 0 | - |
| 平成17年（2005年）11月 | 西前頭10枚目 | 1 | 11 | 3 | 半月板損傷 |
| 通算 | 229 | 242 | 39 | 敢闘賞3回、金星1個 | |
[編集] 主な成績
2006年11月場所終了現在
- 通算成績：485勝434敗66休（89場所）
- 幕内成績：229勝242敗39休
- 幕内在位：34場所
- 三役在位：4場所（関脇2場所、小結2場所）
[編集] 各段優勝
- 十両優勝：1回
- 幕下優勝：1回
[編集] 三賞・金星
- 敢闘賞：3回（2002年1月場所、2004年3月場所、2004年11月場所）
- 金星：1個（武蔵丸）
[編集] 改名歴
- 尾崎（おざき）
- 隆尾崎（たかおざき）
- 隆乃若（たかのわか）
