電車とバスの博物館
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電車とバスの博物館(でんしゃとバスのはくぶつかん)は、東京急行電鉄が運営する鉄道保存展示施設で神奈川県川崎市宮前区にある。最寄駅は東急田園都市線宮崎台駅で、田園都市線高架下に建物があり、入口のひとつは改札前にある。
バス関連の保存・展示もあり、それに加えて、電車(モハ510・8090系)やバスの運転、飛行機(YS-11)の操縦をそれぞれ体験できるシミュレータが設置されている。
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[編集] 入館料・休館日
- 入館料:大人(高校生以上)100円 子供(小中学生)50円 6歳未満無料
- 団体(25名以上):大人50円 中学生以下無料
- 休館日:毎週月曜日(ただし、祝祭日の場合は翌平日)、年末年始(12/29~1/3)開館時間:平日10:00~17:00休日9:30~17:00(いずれも入館は16:10まで)
[編集] 歴史
- 1982年(昭和57年)4月3日 - 東急創立60年を記念して川崎市高津区の高津駅高架下に開館。入場料は大人・子供ともに10円。
- 1991年 (平成3年)- 二子玉川寄りに3号館を開設しホール・図書室・売店を移設。YS-11のフライトシミュレータを新設、高津駅前に展示されていたデハ204を休憩所として開放。8090系シミュレータと背中合わせに配置されていたモハ517号車カットボディの向きを変え運転シミュレータ化。
- 2002年(平成14年)9月1日 - 田園都市線複々線化工事に伴う移転のため休館。
- 2003年(平成15年)3月21日 - 現在地に移転し再開、財団法人東急弘潤会の建物の一部をイベント館として使用。リニューアルオープン。キャラクターの数も増えた。同時に入場料を値上げ。8090系シミュレータの映像を更新。
[編集] 展示物
χ===電車===
- 屋内に展示されており、休憩室として開放されている。
- デハ3450を1989年に復元、イベント館に展示されている。
- 他にモハ517のカットボディが運転シミュレータ化されているが(つきみ野~鷺沼間を収録)、製造当時の内装を再現したため運転席に速度計がない。
- デハ3456(カットボディ)
- クハ8090運転シミュレータ(レプリカ)
- 田園都市線の長津田→二子玉川間が収録されている。
- 高津時代には東横線も収録されていて、定期的に田園都市線と東横線を切り替えていた。またこのシミュレータを使用して現職の運転士に運転技術を審査してもらえる運転コンテストも開催されていた。
- 実車はATC搭載のため計器類が変更されているが、シミュレータは製造当時のままである。
[編集] バス
- 日野RB10(路線バス)
- 後部の床が透明になっていて、エンジンや足回りの構造が見られるようになっている。
- 1975年(昭和50年)の自由が丘線開設時に導入された車。運転シミュレータとして活用されており、地元の鷺沼線(宮崎台駅~鷺沼駅間)が収録されている。運転結果はコンピュータで診断して採点してくれる。
- フリー乗降区間用のバスポールも展示されている。
これらの2台は高津から展示物を移設する際に仮ナンバーを取得して自力走行で移動しており、図書室のビデオにその記録映像が残されている。
[編集] 飛行機
- 日本航空機製造YS-11-109 JA8662「なると」(カットボディ、フライトシミュレータ)
- 飛行機が展示されているのは、東京急行電鉄が日本エアシステム(現・日本航空インターナショナル)の親会社であったことに由来する。
- イベント館に展示されており、白地に赤と緑の東亜国内航空時代の塗装が再現されている。