顧問
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顧問(こもん、英 adviser、counsel、of counsel)とは、ある組織に関与し、意志決定を行う権限を持たないが、意見を述べる役職やその役職に就いている者のことである。オブザーバー、参与というときもある。
[編集] さまざまな顧問
- 企業における顧問
- 企業が行う業務について、専門的な意見を聞くためにおかれる。コンサルタント、会計士や弁護士などの専門家が顧問を務めることが多い。また、専務や常務などの会社役員が退任後に名誉職的な意味合いで就任する事もある。大抵は非常勤である。
- また、役員を前提に入社した者が、株主総会までの間、顧問としての肩書きで仕事に従事することがある。
- 相談役も参照。
- 学校の部活動などでは教員が務めることが多い。コーチや監督などの指導員を兼ねることもあり、校外での活動に際し種々の作業(選手登録や引率、大会役員など)に追われる。休日練習や合宿、大会などで授業以外の時間を拘束されることも多く、また時間外手当も少ない。また、経験や指導力を持たない部の顧問を任されることがある一方で、「(専門の)部活動を教えるために教員を目指した」という教員も存在する。
- 大日本帝国憲法の第56条に定められた重要な国務に関して天皇に意見を述べる職。「樞密顧問は枢密院官制の定むる所に依り天皇の諮詢に応え重要の国務を審議す」と規定され、元老(げんろう)と兼ねる者が多かった。枢密院の構成員であり、内閣や帝国議会を牽制した。
- 詳しくは枢密院を参照。
- 投資顧問
- 投資に際して助言をする事業者のこと。
- 詳しくは投資顧問を参照。
- ボランティア的な団体(PTAなど)などでの顧問
- 過去に代表を務めた者などがこの役職にあたることが多い。団体によっては様々だが、主に充分な役職をやってこられたという敬意から役員会・理事会などへの出席義務はない。ただし、専門的な意見を伺う場合などにはその会の長が直接連絡をとり、出席を要請する場合がある。また、代表者のよき相談相手となったり、会を動かす上で表だって代表や役員が動けない場合に根回しなどをお願いする場合がある。