高崎観音
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高崎白衣大観音(たかさきびゃくえだいかんのん)は、群馬県高崎市の高崎観音山丘陵にある大観音像。 同市のシンボルとなっており、高野山真言宗慈眼院の境内にある。
通称:「高崎観音(たかさきかんのん)」
なお、地元高崎市民は、「観音様」と親しみを込めて呼んでいる。 しかも、白衣(びゃくい)観音と発音し、白衣(びゃくえ)の呼び名を使う人は少ない。
1936(昭和11)年、実業家井上保三郎によって建立された鉄筋コンクリート製の大観音で、高さ41.8m、重さは5,985t。原型製作は伊勢崎市出身の彫刻家森村酉三。その原型を自転車で運んだのが元首相田中角栄であったという逸話もある。
観音山の山頂、標高190mの地点にあり、建立当時は世界最大の観音像であった。 内部は9層に分かれていて、20体の仏像が安置されている。 頭頂部からは高崎市街地はもとより、群馬県の主要な山々から八ヶ岳等まで一望できる。
高崎観音を中心として、遊園地「カッパピア」など観光地として整備された。(「カッパピア」は2003年11月30日に閉園) 現在でも、染料植物園や洞窟観音などがあり、自然歩道が整備されている。
[編集] 歴史
- 1936(昭和11)年、建立。
- 同年10月20日、開眼供養。
- 1937(昭和12)年、高崎観光協会が設立され、同観音を中心とする観光地化が始まる。
- 1938(昭和13)年、同観音を高崎市に寄付。
- 1941(昭和16)年、慈眼院が現在の場所へ移築、同観音が同院本尊の前仏となる。
- 1950(昭和25)年、毎日新聞社の観光地百選に入選。
- 1961(昭和36)年、「高崎フェアリーランド」(後のカッパピア)開園。
- 1995(平成7)年、大改修が行われる。
- 2000(平成12)年、国の登録有形文化財に登録。