AltiVec
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
AltiVec(アルティベック、アルチベック、アルタベク)は米国 モトローラ社が開発したベクトル演算ユニット。
目次 |
[編集] 概要
科学計算用のスーパーコンピュータに採用されていたベクトル演算ユニットを踏襲し、128ビットのレジスタを32本搭載し、162もの命令を追加している。
AltiVec は PowerPC G4(PowerPC 74xx)シリーズに採用されている。
同等の技術としてはインテル アドバンスト・デジタル・メディア・ブーストがある。
[編集] Vector Multimedia Extension
Vector Multimedia Extension (VMX) はIBMがモトローラと共同開発したベクトル演算ユニット。AltiVec とは構造などが異なるが基本的な構成や命令セットは同一のものであり完全な互換性を実現している。
PowerPC G5 (PowerPC 970) や、任天堂のWiiのCPU"Broadway"に搭載された。マイクロソフトのゲーム機 Xbox 360 のCPU"PX"では、PowerPC 970 の VMX を拡張し、レジスタを128本とした VMX-128 が搭載されている。次世代CPU、Cell の Power Processor Element (PPE) にも採用されている他、POWER6にも採用される。
[編集] Velocity Engine
Velocity Engine(ベロシティ・エンジン)は、アップルコンピュータ による AltiVec ならびに VMX の呼称。Alticvec と VMX は別の技術であるが、互換性があるためアップルコンピュータでは同一の呼称を使用している。
QuickTimeが全面対応しており、『GarageBand』や『iTunes』『Final Cut Pro』『iDVD』など多くのアプリケーションソフトウェアで活用される。