CLANNAD (ゲーム)
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CLANNAD | |
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対応機種 | Microsoft Windows 98/2000/Me/XP プレイステーション2 |
発売元 | Key(Windows) インターチャネル(PS2) |
発売日 | 2004年4月28日(Windows) 2006年2月23日(PS2) |
ジャンル | 恋愛アドベンチャーゲーム |
レイティング | 全年齢対象(PC) CERO(C)15才以上対象(PS2) |
コンテンツアイコン | (PS2版で記載) 麻薬 恋愛 セクシャル |
キャラクター名設定 | 可 |
エンディング数 | 13 |
セーブファイル数 | 100 |
画面サイズ | 640x480 |
BGMフォーマット | あり |
キャラクターボイス | あり(PS2版のみ) |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | なし |
メッセージスキップ | あり |
オートモード | あり |
CLANNAD(クラナド)は、ゲームブランドKeyが制作した第3作目の恋愛アドベンチャーゲーム、およびそれを原作としてメディアミックス的展開がなされたコミック・アニメなどの作品群のことをいう。
目次 |
[編集] 概要
CLANNADは、ゲームブランドKeyが制作した恋愛アドベンチャーゲームで、Keyの前2作である『Kanon』・『AIR』とは異なり、PC版の時点で全年齢対象作品として発売された。
発表された当時は、2002年発売予定と公表されていたが、その後2003年発売予定に延期され、最終的に発売は2004年4月28日と2年も延期された。これは、それまでのKeyの作品には見られない複雑なフラグシステム(シナリオ分岐)が原因という説が有力である。
インターチャネルによってプレイステーション2へ移植されることが、Keyより2005年6月24日に発表され、2006年2月23日に発売された(CEROレーティング15才以上対象)。
また、登場人物の一人である坂上智代に関するシナリオの後日談的なストーリーは、『智代アフター ~It's a Wonderful Life~』に描かれ、2005年11月25日に発売されている。
2005年12月にはメディアワークス発行の電撃G'sマガジン内にて掲載されていたショートストーリー14話に描き下ろしの2話を追加したオフィシャルサイドエピソード集『光見守る坂道で』が発売された。
2004年にソフトバンクパブリッシングから発売された『pre-CLANNAD』(ISBN 4-7973-2723-5)において、シナリオライターの麻枝准は「"clannad"は、ゲール語で『家族』を意味する」と述べている(実際はゲール語で家族を意味する語は"clann"である)。そのほかにゲーム中に登場する 「だんご大家族(An Clann as Dango)」をもじったものという説もある。
2005年から、ジャイブ刊月刊コミックラッシュに『CLANNAD オフィシャルコミック』(ISBN 4-8617-6249-9)が連載されている。単行本は2006年12月現在、3巻まで刊行され、漫画はみさき樹里が描いている。
東映アニメーションと京都アニメーションによるアニメ化が、2007年に予定されている。
さらに、2007年には、フロンティアワークスから、ドラマCDが発売予定となっている。
[編集] ストーリー
ある町を舞台にして起こる、不良少年として名前を知られている主人公と、主人公が通う学園で出逢うヒロイン達との、交流と成長の物語。高校生の主人公とヒロイン達との出来事を収めた学園編と、高校を卒業した主人公のその後を描いたAFTER STORY、本編の随所に挿入される 冬の物語が繰り広げられる幻想世界の、3つのパートから成る。
過去のKey作品に比べて、あからさまに涙を誘うような演出は抑えられているが、人と人との「絆」をテーマに描かれた物語は壮大で深い感動をよび、またエンターテイメント性も充実しており、『Kanon』・『AIR』に続き、三たび大ヒット作となった。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場キャラクター
PC版は声が収録されていないため、声優はプレイステーション2版のキャスティングを記載している。
- 岡崎 朋也(おかざき ともや)- 声:なし(ラジオCM:遠近孝一 / ドラマCD・劇場版:野島健児 / PS2版特典DVD:伊藤健太郎)
- 主人公(名前はデフォルトのもので、変更が可能)。
- 不良少年として高校中に名前を知られている高校3年生。しかし、それほど素行が荒れているわけではなく、進学校であるためそのように見られてしまっている節がある。中学の頃から今まで、人との関わりをあまり持とうとせずに過ごしてきた。生い立ちから来た自堕落で影のある部分が目立つが、根は真面目かつ陽気な性格。しかし多少短気。遅刻常習犯であるが煙草は吸わず、真っ当な感性は持っている。幼い頃に母(岡崎敦子)を交通事故で亡くし、父・直幸と二人暮らしだが、他人行儀な父を敬遠している。
- 古河 渚(ふるかわ なぎさ)- 声:中原麻衣
- メインヒロイン。病気による長期欠席から復帰した日、学校へと続く坂の下で主人公と出会う。2度目の高校3年生で、主人公より1つ年上。2本のアホ毛を持つ。真面目かつ誰にでも優しい性格だが、気弱で自信を持てずにいて、自分で自分に「食べたいものの名前」を言い聞かせ、それを励みに学校生活を過ごしている。演劇に興味をもっており、一度廃部になった演劇部の復活を目指す。おとなしいわりに意外と頑固で、譲れないものに関しては意志が強い。特に、一昔前に作品中で流行っていた「だんご大家族」というキャラクターにはかなりのこだわりを見せる。
- 古河 秋生(ふるかわ あきお)- 声:置鮎龍太郎
- 渚の父親。古河パンを経営。2本のアホ毛を持つ。柄と口は悪いがとても優しく世話焼きで、また無邪気な一面を持ち、誰にでも好かれる男性。ヘビースモーカーでいつも煙草を銜えている。野球と機動戦士のプラモデルが好き。パンの事でうっかり早苗を泣かせると売れ残りを大量にくわえて追いかけるのがお決まりになっている。普段は大人だが、フリーになると子供っぽい遊びや趣味に走りやすく、たまに店番をさぼってしまうこともある。
- 古河 早苗(ふるかわ さなえ)- 声:井上喜久子
- 渚の母親で秋生の妻。普段は子供っぽく泣き虫だが、肝心な時には頼りになる芯の強さと行動力を備えた一面も持つ。3本のアホ毛を持つ。夫婦で古河パンを経営するが、彼女の奇抜なアイデアで作られたパンは、その味もまたひどく、毎日のように売れ残っている。だが彼女のパンについてうかつなことを言うと号泣して走り去っていくため、周囲は美味いというか美味くごまかすことが暗黙の了解となっている。神秘的な程の若さを誇り、渚の姉と間違われることも多い。
- 春原 陽平(すのはら ようへい)- 声:阪口大助
- 主人公の悪友。サッカーのスポーツ推薦で入学したが、喧嘩沙汰を起こしてサッカー部を退部になり、それ以後は自堕落な学生生活を送っている。朋也とあわせて不良コンビとして悪名が立っており、朋也よりかなり不良らしく振舞ってはいるが、周囲からは「ヘタレ」のレッテルを貼られてしまっている。一応根はそれほど悪人ではないのだが、不用意な行動や言動が多いために、それが原因で幾度となく杏や智代に攻撃をされたり、朋也などによって痛い目にあったりすることが多く、本編における体を張ったギャグの大半を担当する。ラグビー部が天敵。頭はかなり悪いが、勉強をしていないだけで、余計なことに対する執念や集中力には目を見張るところがある。進学は諦めている。
- 春原 芽衣(すのはら めい)- 声:田村ゆかり
- 春原陽平の妹。兄である陽平の生活が心配で、兄のもとを訪ねてくる。兄とは違ってしっかりした性格で世話焼き。兄の自堕落な現状に頭を悩ませながらも、兄のことをとても慕っている。芳野祐介の音楽の大ファンである。
- 伊吹 風子(いぶき ふうこ)- 声:野中藍
- 一人で黙々と彫刻をする高校1年生。ヒトデを愛し、彫刻で作ったヒトデを多くの人に渡したいと思っている。一見小柄で大人しそうな外見だが、独特の感性を持っているのか、珍妙な言動や行動が多いはっちゃけた少女。特に朋也とは会話が成立しないことが多い。ああ言えばこう言うタイプで、また相当の頑固者である。作ったヒトデの彫刻のことを考えるだけで自分の世界に入ってしまい、完全に無防備になる。
- 伊吹 公子(いぶき こうこ)- 声:皆口裕子
- 風子の姉で、主人公の通う高校の美術教師だった。古河パンの常連客で渚の恩師でもあり、教え子である芳野祐介とは婚約中である。幸村俊夫の教え子でもあり、幸村を尊敬している。見た目通りおしとやかで優しい女性。
- 芳野 祐介(よしの ゆうすけ)- 声:緑川光
- 主人公たちと同じ高校の出身。電気工で元ロックミュージシャン。ミュージシャンとして一度は成功するものの、とある出来事から歌手をやめてしまう。今でもたまにロックな魂を叫ぶ。その叫びはよく聞けばいいことを言っているのだが、あまりにも臭かったり二回同じことを言ったりするため、ギャグとなることもしばしばある。伊吹公子と婚約中。美佐枝の先輩。AFTER STORYにおいては朋也の仕事の先輩として厳しく当たる。
- 藤林 杏(ふじばやし きょう)- 声:広橋涼
- 主人公の隣のクラスの生徒で、2年の時は主人公と同じクラスだった。活発で男勝りな性格をしているが、かなりのおせっかい焼き。また妹思いでもあり、妹に危害を加えるものには容赦をしない。不良少年である主人公や春原にもためらわず声をかけ、歯に衣着せぬ恐ろしい物言いをする。怒らせると辞典で正確無比な遠距離砲撃を放ってくる。料理が得意な一面を持つ。ウソを付くのは苦手。妹同様隣のクラスにおいて委員長だが、そのわりには校則違反や遅刻をあまり重く見ていないところがある。基本的に下の名前で人を呼ぶ。怖いウリボウであるボタン(声優:川名真知子)の飼い主。
- 藤林 椋(ふじばやし りょう)- 声:神田朱未
- 杏の双子の妹。主人公のクラスの委員長。姉の杏とは対照的におとなしい引っ込み思案かつ、真面目な性格。また、杏と違って料理は苦手。占いが趣味で、トランプを用いた独特の占いをするが、その占いの結果は必ず外れてしまう。その占い真知識は深く、占いをやっている時だけはいつもの内気な性格からは想像できないほど饒舌となる。ほんの些細なことからボタンに恐れられてしまっている。
- 一ノ瀬 ことみ(いちのせ ことみ)- 声:能登麻美子
- 図書室に一人でいる少女。全国でもトップレベルの学力の持ち主の天才で、英語で書かれた専門書も平然と読みこなす。学業は優秀だが、どこか浮世離れした点があり、はさみで図書室の本のページを無断で切り抜いたり、小さな子供のような言動をする。父母(一ノ瀬鴻太朗・一ノ瀬水恵)は世界的に有名な科学者である。ことみの名前は「世界は琴に満ちている」「K&M」「誕生日は5月13日」のトリプルミーニング。
- 坂上 智代(さかがみ ともよ)- 声:桑島法子
- 春から転校してきた2年生。他校の不良生徒たちの間で伝説が残るほど喧嘩が強いが、転校を機に本人は女の子らしく過ごすと心に決めている。学校前の桜並木が切り取られるのを阻止するために生徒会長になろうとしている。2年生であり主人公たちの後輩にあたるのだが、雰囲気といい言動といい全く下級生らしさがない。鷹文という名の弟がいる。生徒会長を目指しているためか、(自他共に)不正や惰性が許せない。
- 宮沢 有紀寧(みやざわ ゆきね)- 声:榎本温子
- 資料室にいる2年生。図書室の付属扱いになってしまった資料室を今でも愛する。その資料室にはかつての生徒から没収された雑誌なども置かれており、そこにあるおまじない本からおまじないを主人公らに教えるが、それは必ず成功する恐ろしいシロモノである。持ち前の温厚な性格から、誰とでも仲良くする娘で、校外の不良たちからも慕われる存在。もともと「先輩」と呼ぶという設定があったが、本編ではそう呼ぶことはない。
- 幸村 俊夫(こうむら としお)- 声:青野武
- 古文の教師。主人公らの卒業と同時に定年を迎える。見かけの穏やかさからは想像もできない熱血教師で「不良生徒をちぎっては投げ、ちぎっては投げていた」という過去を持つ。老いているためか、会話の受け答えが遅いところがある。
- 相楽 美佐枝(さがら みさえ)- 声:雪野五月
- 陽平の住む男子寮の寮母。主人公と同じ高校の出身で、当時は生徒会長を務めていた。寮生達からは頼られるのと同時に、規律に厳しい一面から恐れられている存在。生徒会長を目指す智代に尊敬されている。他人に物事を頼まれると断れないところがある。
- 柊 勝平(ひいらぎ かっぺい)- 声:白石涼子
- 謎の旅を続けている19歳の少年。神出鬼没。女性的な外見と声色を持ち、よく女の子と間違われる。しかし本人は男らしく生きたいと思っている。極端な世間知らずで、傍若無人なところがある。たまにポエマーめいたことをつぶやく。
- 岡崎 直幸(おかざき なおゆき)- 声:中博史
- 主人公の父親。妻(主人公の母)を事故で亡くしてからも、息子を手のかからない年齢まで男手一つでがむしゃらに育て上げたが、その後は全てを失い、堕落していった。主人公とどこか距離を置いている。
- 岡崎 史乃(おかざき しの)- 声:麻生美代子
- 主人公の祖母であり、直幸の母親。汐から見れば曾祖母。
- 岡崎 汐(おかざき うしお)- 声:こおろぎさとみ
- AFTER STORYで誕生する、主人公と渚の間にできた子供。渚と違い、アホ毛は見られない。
- 謎の少女 と ガラクタの人形 - 声:なし
- 物語の冒頭や途中に少しずつ挿入される「幻想世界」での登場人物。
[編集] 主題歌・音楽
- オープニングテーマ 『メグメル』
- 作詞:riya、作曲:eufonius、編曲:kiku、Mix:大久保将、歌:riya
- エンディングテーマ 『-影二つ-』
- 作詞:魁、作曲 / 編曲:戸越まごめ、歌:riya
- 挿入歌 『Ana』
- 作詞:萩原ゆう、作曲:traditional、編曲:戸越まごめ、歌:Lia
- AFTER STORY エンディングテーマ 『小さなてのひら』
- 作詞 / 作曲:麻枝准、編曲:戸越まごめ、歌:riya
[編集] 製作スタッフ
[編集] ゲーム
[編集] 劇場版アニメ
2007年9月15日に東映アニメーションによる劇場版アニメが公開される予定になっている。2006年の4月1日に、Keyの公式ページより情報の発表はあったが、それからはまったくといっていいほど情報が公開されなかった。本格的に東映から情報が開示されたのは、その約一年後となった。監督は劇場版AIRの監督でもある出崎統が務める。
[編集] テレビアニメ
3月16日(3月15日深夜)放送のBS-iにおける『Kanon』最終話の放送後、CLANNADのTVアニメ化が進行中であることが発表された。2007年放送予定。『AIR』・『Kanon(第二期)』と同じく京都アニメーションがアニメ製作を担当。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
Key |
Kanon / AIR / CLANNAD / planetarian / 智代アフター / リトルバスターズ! |
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