Freedesktop.org
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freedesktop.org(fd.o)とは、LinuxおよびUNIX系オペレーティングシステム上のX Window System(X11)のためのフリーソフトウェアデスクトップ環境の相互運用性と共通基盤技術に関するプロジェクトである。2000年3月、Havoc Pennington が設立した。
このプロジェクトはユーザーの視点で行われている。X11には様々な開発環境があるが、これらが共通化されることはないと思われる。このプロジェクトは各開発フレームワーク間の差異がユーザーから見えないようにすることを目的としている。
X11 のフリーなデスクトップ環境として最もよく使われている GNOME と KDE は、このプロジェクトと密接に連携している。Xfce も、その 4.0 版よりfreedesktop.org 準拠となっている。 freedesktop.org は2006年、デスクトップ環境の共通インタフェースを集めた Portland 1.0(xdg-utils)をリリースした[1]。
freedesktop.org がかつて X Desktop Group と名乗っていた関係で、"XDG" という省略形がプロジェクト関連でいまだによく使われている。
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[編集] 傘下プロジェクト
freedesktop.org はいくつかの関連プロジェクトを傘下におさめている[1] [2]。以下に主なものを挙げる:
- X.Org Server: X11 の公式リファレンス実装。現在のバージョンは、ライセンスを変える前のXFree86から分岐したもの。
- D-BUS: KDE の DCOP や GNOME の Bonobo のようなメッセージバス
- ドラッグ・アンド・ドロップ: X11 のドラッグ・アンド・ドロップは一貫した手法が確立していない。
- Hardware Abstract Layer(HAL): オペレーティングシステムに依存する部分を層として切り出すプロジェクト。
- fontconfig: フォント検索などを行うライブラリ
- Xft: FreeTypeライブラリを使った新たなフォントライブラリ
- Cairo: デバイスに依存しないベクトルグラフィックスライブラリ
- ダイレクト・レンダリング・インフラストラクチャ(DRI): Xサーバを経由しないでユーザーアプリケーションがグラフィックハードウェアにアクセスするためのインタフェース
- Mesa 3D: OpenGL実装の1つ
- XCB: Xlib の新たな実装
- GTK-QT engine: Qtを使ってウィジェットを描画する GTK+2エンジン。GTK+2 アプリケーションのルック・アンド・フィールを KDE と同じにする。
- Avahi: フリーなAPIPA実装。ただし、現在は freedesktop.org 傘下ではない。
[編集] 目的
このプロジェクトは定式化された標準規格を定めることが目的ではない。むしろ、なるべく早く相互運用性の問題を明らかにし、対処することを目的としている。
- 既存の仕様、標準、X デスクトップの相互運用性に関する文書を集め、広く利用できる形で保管する。
- X デスクトップに共通な新たな仕様や標準規格の開発を促進する。
- デスクトップ環境の標準規格を、Linux Standard Base、ICCCMなどの全体的な標準規格とするべく努力する。
- 特定の X デスクトップでそれら標準規格の実装を行う。
- X デスクトップ技術に関するアイデアを共有するための中立組織として働く。
- X デスクトップの相互運用性とフリーな X デスクトップの普及促進のための技術実装を行う。
- X デスクトップとその標準をアプリケーション開発者に普及させるべく働く。
- フリーなオペレーティングシステムのカーネル開発者、X Window System 自体の開発者、OSディストリビューションなどとデスクトップ関連問題について話し合う。
- 以上のような目的に沿ったプロジェクトに対して、CVS、Webホスティング、メーリングリストなどのリソースを提供する。
[編集] 参考文献
- The Big freedesktop.org Interview (Rayiner Hashem & Eugenia Loli-Queru, OSNews, 2003年11月24日)
- ^ Portland points desktop Linux at $10 billion market, DesktopLinux.com, 2006年10月11日