RYU FINAL
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『RYU FINAL』(リュウ・ファイナル)は、1997年から1998年にかけて『ゲーメスト』(新声社)で連載されていた中平正彦の漫画作品。正式タイトルは『STREET FIGHTER III RYU FINAL -闘いの先に-』。
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目次 |
[編集] 概要
カプコンの対戦型格闘ゲーム『ストリートファイターIII』のコミカライズで、同作をもとに構成されたオリジナルストーリー。『ストリートファイター』シリーズを通して主人公的存在であったリュウの物語の結末を描く。
中平が以前に新声社で書いた『ストリートファイターZERO』の設定を受け継いでいる。
[編集] 単行本
新声社・ゲーメストコミックスとして発売。新声社の倒産以後は入手困難。
- 「天の巻」1999年2月10日 ISBN 4-88199-583-9
- 「地の巻」1999年3月10日 ISBN 4-88199-584-7
「特別番外編」として、中平の別作品『さくらがんばる!』に登場する神月かりんを主役とした書き下ろし漫画『THE KANZUKI~万事において常に勝利者であるべし~』が収録されている。
ジャンプリミックス「ストリートファイターII-3」として2007年5月7日に再発売される。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
日々修行を続けるリュウ。彼の目指す「真の格闘家」への道は未だ見えずにいる。そんな折、同門として育った親友であるケンは、リュウより先に「真の格闘家」への道を見つけていた。ケンが見つけた答えは家族のために拳をふるうことであり、一人では手に入れることのできない力だという。
自分は何のためにこの拳をふるうのか。迷いつつもリュウは旅を続けるが、その途中で謎の仙人オロと出会い、彼に導かれる形で巨人レスラーのヒューゴー、若き拳法家の兄弟ユン・ヤンらと拳を重ねていく。そしてボクサーの強敵ダッドリーとの闘いで、ついに一撃必殺の境地「風の拳」へと辿り着く。相手を「倒す」ためではなく相手に「勝つ」ための力、それがリュウの見つけた「真の格闘家」の答えだった。
かつて「倒し」た相手、サガットとの再戦を果たし、リュウは最後の闘いへと赴く。その相手はリュウの知る唯一の「真の格闘家」であり、同時に「殺意の波動」という死と破壊をもたらす力の使い手であるゴウキであった。リュウは「殺意の波動」へと至る道を断ち切るために、ゴウキと雌雄を決する必要があった。
死闘の末、リュウは奥義・瞬獄殺を破りゴウキに勝利する。自らの「殺意の波動」に呑み込まれ崩壊していくゴウキは、リュウに「子」を、すなわち次の世代を運び育むよう言い残して消滅する。そしてそれと同時に、重傷を負ったリュウも力尽き、ここにリュウの旅は結末を迎える。
そして時は流れる。若者アレックスは、かつてリュウと闘い打ちのめされ、それでも自分の中に残ったもの、それが何かを知るためにもう一度リュウと会うことを望んでいた。それを見てケンは、リュウの鉢巻をアレックスに託し、リュウの倒れた場所――朱雀城趾へと向かうよう勧める。そこでアレックスが見たものは、雄々しく悠然とたたずむリュウの姿だった。リュウがアレックスに語りかけるところで物語は幕を下ろす。
[編集] 登場人物
- リュウ
- 「真の格闘家」への道を追い求める男で、本作の主人公。さまざまな相手との出会いで、「真の格闘家」への道を見つけるのだが…。
- ケン・マスターズ
- リュウにとって親友でもありライバルでもある。妻のイライザ、息子のメルとともに登場する。
- ギルとの闘いの中、強い父であってほしい家族の思いを力とし、「真の格闘家」への道を見いだす。
- ショーン
- ケンの弟子になった若者。
- オロ
- ひょんな事からリュウの師匠役を買ってでる、仙人を自称する老人。このとき既に百戦錬磨の強者であったリュウを片手で軽くあしらった。
- ヒューゴー
- 立派な男になって母と再会する夢を抱く巨漢。マネージャーのポイズンと共にストリートファイトをしながら旅を続けている。
- ユン、ヤン
- 武者修行の旅をしている功夫(クンフー)使いの兄弟。兄のユンは自分の力をまっすぐにぶつけ、弟のヤンは工夫を重ねながら、それぞれリュウに挑戦する。
- ゴウキ
- 「殺意の波動」の使い手で、リュウが越えるべき存在。
- ゴウケン
- リュウとケンの師匠で、ゴウキの兄。ゴウキとの戦いで命を落とす。
- ダッドリー
- 完成された実力を持つボクサー。彼との闘いでリュウは「風の拳」の境地に辿り着く。
- サガット
- かつては帝王と呼ばれたムエタイ使いだったが、リュウの「殺意の波動」によって倒される(初代『ストリートファイター』でのストーリー)。今でもリュウにとっては手強いライバルの一人である。
- 本来『ストリートファイターIII』には登場しないキャラクターであるが、本作ではサガットがリュウから受けた敗北を克服するまでを2週分に渡って描いている。
- アレックス
- ゲーム『ストリートファイターIII』の主人公。本作での登場は最終話のみだが、ゲームの副題『NEW GENERATION』にふさわしく、旧世代であるリュウからバトンを受け取る役割を担う。
[編集] その他
本作が連載されていた雑誌『ゲーメスト』は誤植が多いことで有名であったが、本作では最終話の最終ページのリュウの台詞で「確かみてみろ」(正: 確かめてみろ)という誤植をしてしまい、感動を台無しにしてしまう。このことはファンの間で語り種になっている。単行本ではこれは修正されている。
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