なぞかけ
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なぞかけとは、なぞなぞの一種と言える言葉遊びである。なぞなぞを「単式なぞ」と呼び、このなぞかけを「複式なぞ」と呼ぶこともある。
なぞかけの形式は「○○とかけて××と解く。その心は□□」というもの。 ○○と××という一見なんの関係もなさそうなものを提示し、共通点として□□を示す。 やりとりとしてこのなぞかけを行う場合、下記のような形式になる。 」
- 「○○とかけて××と解く。その心は」
- 「□□」
この○○という題を与えて、即興で答えさせることが多い。落語家などが大喜利などで余興として頻繁に行っている。また、言葉遊びという性質のために、ラジオ放送の企画として、聴取者の投稿を募ることもある。
この共通点(□□)は、多くは駄洒落であるが、教養や知識を必要とするものもある。
なぞかけの標準的な作り方は、上の標準文を使用して説明すると、○○=□□、と言う形から□□=××と言う形を作って行くパターンである。つまり、A=B、B=C、よってA=Cと言う論法の応用である。無論、この論法が定着する前からなぞかけの方法論は存在しているのであって、この論法は後追いの説明であることを忘れてはならない。
[編集] なぞかけの例
(心の部分は反転して表記する。)
- 「腐った卵」とかけて、「夜道」と解く。その心は「黄味(気味)が悪い」。
- 「金遣いの荒い人」とかけて、「何も食べられないし何も見えない」と解く。その心は「胃と目(糸目)をつけない」。
- 「ミニスカート」とかけて、「結婚式のスピーチ」と解く。その心は「短いほど喜ばれる」(3代目三遊亭遊朝の作品)
- 「沢庵漬」とかけて、「四十七士の討ち入り」と解く。その心は「大石(内蔵助)がなくてはできない」。
- 「将棋指し」とかけて、「寒中の素足」と解く。その心は「おお冷たい(王詰めたい)」
- 「豊臣秀吉」とかけて、「売春もファッショナブルになりにけり」と解く。その心は、「エンコウと呼ばれる」。
※解説:豊臣秀吉は若い頃織田信長に「猿」という渾名をつけられたとされている(猿猴)。一方の売春だが、1990年代後半より、未成年の売春のことを「援助交際」と婉曲的に呼ぶようになり、略して「援交」で通った。
- 「アルプスの少女」とかけて、「さびれて誰もいない寺」と解く。その心は、「ハイジ(廃寺)」。
- 「南極大陸」とかけて、「駄洒落」と解く。その心は「寒い」。
- 最後に、ウィキペディアをお題になぞかけを行うと、次のようになる。
- 甲「ウィキペディアとかけまして、」
- 乙「ウィキペディアとかけて、」
- 甲「このなぞかけと解きます」
- 乙「ウィキペディアとかけて、このなぞかけと解く。その心は」
- 甲「誰でも気軽にかけます」
[編集] 関連項目
- 大喜利
- 森永卓郎(垣花正のニュースわかんない内に「森永卓郎の今日のなぞかけ」というコーナーがあった。内容は森永の趣味を反映し、下ネタである)
- 東京ボーイズ(「なぞかけ小唄」が人気を博している)