のび太・ジャイアン症候群
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のび太・ジャイアン症候群(のびたじゃいあんしょうこうぐん)は、いじめられっ子といじめっ子の典型例をさす言葉。
司馬理英子の命名で、藤子・F・不二雄の漫画作品ドラえもんの登場人物、野比のび太とジャイアン(剛田武)に由来する。いじめっ子といじめられっ子を、心の病(※)として捕らえるのが特徴。
しかし、のび太とジャイアンの性格は、作品によって大きく変わっている場合が多く、その定義が難しい。例えば、通常連載のコミック版の多くでは、単純な「いじめの図式」である。そして本来ジャイアンは「いじめっ子」ではなく、近年では殆ど存在しないといわれる「ガキ大将」のステレオタイプとして描かれている。 映画版では、この「いじめの図式」に加えて、互いに認め合い、頼りあい、力を貸しあって困難に立ち向かう…という、友情が描かれている。のび太とジャイアンは心の病ではなくごく普通の少年である。
※心の病とは、あくまで引用元となる書籍における表現であり、実際にはADHD(注意欠陥・多動性障害)は、DSM(精神障害の診断と統計の手引き)において行動障害に分類されている。
[編集] 関連書籍
- のび太・ジャイアン症候群―いじめっ子、いじめられっ子は同じ心の病が原因だった…ISBN 4072212733、1997年
- のび太・ジャイアン症候群〈2〉―ADHD これで子どもが変わる…ISBN 4072249173、1999年
- のび太・ジャイアン症候群〈3〉―ADHD子どもが輝く親と教師の接し方…ISBN 4072289809、2001年
- のび太・ジャイアン症候群4 ADHDとアスペルガー症候群―この誤解多き子どもたちをどう救うか…ISBN 4072376302、2003年
- のび太・ジャイアン症候群5 家族のADHD・大人のADHD お母さんセラピー…ISBN 407242482X、2004年