ものみの塔
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ものみの塔誌はエホバの証人によって月に二回発行されている雑誌であり、新世界訳聖書に基づいた王国の希望を載せている。
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[編集] 歴史
この出版物は1879年に発刊した。正式名称は当初「シオンのものみの塔およびキリストの臨在の告知者(Zion's Watch Tower and Herald of Christ's Presence)」であった。1909年に「ものみの塔およびキリストの臨在の告知者(The Watch Tower and Herald of Christ's Presence)」に変更された。後の、1939年10月、「ものみの塔およびキリストの臨在の告知者(The Watchtower and Herald of Christ's Presence)」に、1940年3月には「エホバの御国を知らせる ものみの塔」に改名され、1970年代から今まで正式名称は「エホバの王国を告げ知らせる ものみの塔」である。
[編集] 発行・配布
「ものみの塔」は(2007年1月1日号によると)平均印刷部数が2,857万8,000部で、(点字版を含む)96の言語で月2回、(アメリカ手話のDVD版を含む)62の言語で月1回、合計158の言語で発行されている。このうち130以上の言語で同時発行されている。
この雑誌はエホバの証人によって配布されている。彼らは配布活動を公共の奉仕だと考えている。彼らは、通常家から家の奉仕でこの雑誌を提供するが、公共の場所で人々に近づいたり、医師、教育関係者、政治家、知人に非公式に近づいて配布したりすることもある。「ものみの塔」は、読み物としてバスターミナルやコインランドリー等の、公共の場所に置かれていることもある。しかし、ただポストに投函したり、公共の場所に大量に放置したりしないよう、ものみの塔協会から勧められている。
[編集] 発行言語
月2回発行
- アフリカーンス語
- アムハラ語
- アラビア語
- アルバニア語(大文字版あり)
- アルメニア語
- イタリア語(大文字版、カセットテープ、CDあり)
- イボ語(大文字版あり)
- イロカノ語(大文字版あり)
- インドネシア語
- ウクライナ語(大文字版あり)
- 英語(大文字版、CD、MP3形式のCD-ROM、点字版あり)
- エウェ語
- エストニア語
- エフィク語(大文字版あり)
- オランダ語(大文字版、CDあり)
- ガー語
- 韓国・朝鮮語語(朝鮮語)(大文字版、カセットテープ、CD、点字版あり)
- キニャルワンダ語
- ギリシャ語(大文字版あり)
- キルンジ語
- グルジア語(大文字版あり)
- クロアチア語(大文字版あり)
- グン語
- コーサ語
- サマル-レイテ語
- サモア語
- ショナ語(大文字版あり)
- シンハラ語
- スウェーデン語(大文字版、CDあり)
- ズールー語(大文字版あり)
- スペイン語(大文字版、カセットテープ、CD、MP3形式のCD-ROM、点字版あり)
- スラナン語
- スロバキア語(大文字版あり)
- スロベニア語
- スワヒリ語(大文字版あり)
- セント語
- セブアノ語(大文字版あり)
- セルビア語
- タイ語
- タカログ語(大文字版あり)
- タミール語
- チェコ語(大文字版、カセットテープあり)
- チェワ語(大文字版あり)
- 中国語(簡体字)(大文字版あり)
- 中国語(繁体字)
- チルバ語
- ツォンガ語
- ツワナ語
- ティグリニャ語
- テルグ語
- デンマーク語(大文字版、CDあり)
- ドイツ語(大文字版、カセットテープ、CDあり)
- トウィ語
- トク・ピシン語
- トルコ語
- トンガ語
- ノルウェー語(大文字版、CDあり)
- パピアメンス語(アルパ)
- パピアメンス語(クラサオ)
- パンガシナン語
- ハンガリー語(大文字版、カセットテープ、CDあり)
- パンジャプ語
- ビコル語
- ヒリガイノン語
- フィジー語
- フィンランド語(大文字版、CDあり)
- フランス語(大文字版、カセットテープ、CD、点字版あり)
- ブルガリア語
- ペディ語
- ベトナム語
- ヘブライ語
- ベンガル語 他
[編集] 雑誌の複製版
日本語では大文字版、カセットテープ版、コンパクトディスク版(2007年2月号から)、点字版が入手可能である。
[編集] 内容
各号は新世界訳聖書に基づく2、3の研究記事を含んでいる。実質、世界中のエホバの証人は毎週の「ものみの塔研究」という集会で同じ研究記事の資料を討議する。この集会で、ものみの塔研究の司会者は各節を朗読者に読んでもらった後、紙面の下に印刷してある節ごとの質問を読む。次に、会衆のメンバーは、最初、節ごとに読まれる資料を使って質問に答えることが求められる。次に、資料を彼ら自身の言葉で言い換え、「聖句の適用、裏づけとなる論議、または資料の実際的な適用に注意を引く」*ことも勧められている。
印刷された記事には、聖書の預言、クリスチャンらしい振る舞いや道徳、宗教や聖書の歴史も含まれている。
お決まりのコーナーとしては、「ライフストーリー」や(通常1号おきに)「読者からの質問」、「訪問を受けたいと思われますか」というのがある。毎年2月1日号には世界中のエホバの証人の野外奉仕報告が掲載される(2004年までは通常1月1日号に掲載してあった)。4ヶ月ごとに掲載される「覚えていますか」と題するコーナーでは、過去の雑誌の記事の要点が簡潔に要約される。毎年11月1日号には、「ものみの塔」誌に対してなされるさまざまな寄付を概説する記事が掲載されている。
[編集] 料金
「ものみの塔」は、姉妹誌の目ざめよ!と共に、無償で配布されている。しかし、雑誌をさらに遠くの地に配布するのを助けるための自発的な寄付は、受け付けている。
[編集] 引用
- 「わたしたちの王国宣教」(ものみの塔聖書冊子協会)1998年12月号8ページより