アルメニア語
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アルメニア語 Հայերեն /Hayeren |
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話される国 | アルメニアとその周辺 |
地域 | カフカス |
話者数 | 700万人 |
順位 | 100位以下 |
言語系統 | インド・ヨーロッパ語族 アルメニア語 |
公的地位 | |
公用語 | アルメニア、ナゴルノ・カラバフ |
統制機関 | |
言語コード | |
ISO 639-1 | hy |
ISO 639-2 | arm (B)/hye (T) |
ISO/DIS 639-3 | |
SIL |
アルメニア語(―ご、Հայերեն /Hayeren)はインドヨーロッパ語族に属し、その言語だけで独立した一語派を形成している言語。表記にはアルメニア文字が用いられる。約700万人の話者がおり、その内およそ300万人以上がアルメニア国内とされている。
目次 |
[編集] 歴史
現在では言語的相違の観点から、以下の3つに分けられている。
- 古アルメニア語(グラバル) - 5世紀頃から記されるようになり、文学、神学、歴史学、詩学、神秘学そして叙事詩の分野において豊かな成果を残してきた。
- 東アルメニア語 - アルメニア共和国の公用語であり、またイラン国内におけるアルメニア人の共同体において話されている。
- 西アルメニア語 - 主として、国外移住したアルメニア人によって話されている。
[編集] 文法
英語以外の印欧語では大変珍しい事に、名詞の文法性が消えている。これは隣に位置するコーカサス諸語の影響と考えられている。
[編集] 他の言語との関係
フランスの言語学者アントワーヌ・メイエの指摘したように、アルメニア語はギリシャ語と語源的に並行した類似性を多く保持している。歴史の流れの中で、この言語はたくさんの語彙をペルシャ語(イラン)、次いでギリシャ語(6世紀)、トルコ語(11世紀)、フランス語(十字軍の時代から現代まで)、ラテン語(16世紀から18世紀)、そしてロシア語(現代)から借用してきた。
特にペルシャ語からの借用語が多く、インド・イラン語派イラン語群と思われていたが、借用語の分離研究が進んだ結果、一語派である事が判明した。