アルシン
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アルシン | |
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IUPAC名 | アルサン(系統名) |
別名 | 水素化ヒ素 ヒ化水素 |
組成式 | AsH3 |
式量 | 77.95 g/mol |
形状 | 無色気体 |
結晶構造 | |
CAS登録番号 | [7784-42-1] |
密度と相 | g/cm3, |
水への溶解度 | g/100 mL ( ℃) |
融点 | −116 ℃ |
沸点 | −62 ℃ |
出典 |
アルシン (arsine) はヒ素の水素化物。水素化ヒ素 (arsenic hydride)、ヒ化水素 (hydrogen arsenide) とも呼ばれる。化学式 AsH3 で表わされる化合物。分子量 77.95、CAS登録番号は [7784-42-1]。
[編集] 性質
ニンニクに似た特徴的な臭気を持つ、無色の気体。熱、光、水分によって分解され、ヒ素と水素を生じる。燃焼すると水及び三酸化ヒ素を生じる。酸化剤と爆発的に反応する。
立体構造はアンモニアに近いが、水素の結合角はアンモニアのそれよりも小さい。極性溶媒に溶けやすく、有機溶媒に溶けにくいが、水素結合は作らない。
ヒ素化合物であるため毒性が高い。神経毒に分類され、許容量は 0.05 ppmで、20 ppm 程度の濃度のアルシンを吸引すると即死すると言われている。[要出典]また引火・爆発しやすいので取り扱いには注意を要する。
半導体の砒化ガリウムの原料として重要である。半導体製造には有機金属気相成長法 (MOCVD) などを用いる。
[編集] 有機アルシン
有機化学において、水素化ヒ素を親化合物とし、一般式が RR1R2As(各置換基は H または有機基)と表される一連の誘導体もアルシンと呼ばれる。トリフェニルアルシン ((C6H5)3As) など、配位子としての用途がある。
[編集] 関連項目
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