アーウィン・ブルーメンフェルド
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アーウィン・ブルーメンフェルド(Erwin Blumenfeld (Jan Bloomfield),1897年1月26日-1969年7月4日)は、ドイツ生まれの写真家(のちアメリカに渡る)。シュルレアリスム系統の写真、ファッション写真に長ける。オランダにて、ダダの運動にも参加している。
1930年代から戦後にかけて、ファッション写真にシュルレアリスムの感覚を持ち込んだ点において、最大の功労者であるといえる。特に、ハーパース・バザー誌(アレクセイ・ブロドヴィッチのアートディレクションの下)を中心に活躍する。
フォトモンタージュ(多重露光)、ソラリゼーション、彩色といった、シュルレアリスム的な技巧を、大胆にファッション写真に取り入れ、前衛的・実験的な作品を提供しつづけた。一方で、技巧的でなく、ストレートに動きをとりいれただけのような、華麗な作品もある。これらの作品は、広告写真も含めて、後世の写真に大きな影響を与えている。
なお、同様に名高いシュルレアリスム系写真家のマン・レイも、ファッション写真にシュルレアリスム的イメージを導入したが、ブルーメンフェルドに比べると、消極的であり、むしろ、オーソドックスなファッション写真作品が多かった。もともと、マン・レイが、ポートレイトを得意としていたことが、その理由の1つかもしれない。