イルメナイト
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イルメナイト(ilmenite)は、弱い磁性を持つ黒色または灰色の鉱物。チタン鉄鉱とも呼ばれ、組成式はFeTiO3。変成岩や火成岩に多く含まれるが、海岸の砂浜から採掘されることが多い。水晶から生じたイルメナイトは大きな塊として存在することがあるが、砂浜では0.1mmから0.2mm程度の非常に小さな粒で存在している。
採掘されたイルメナイトの大部分は酸化チタンの成分を基に白色の顔料の製造に使われる。
2005年にはアメリカ航空宇宙局(NASA)がハッブル宇宙望遠鏡を用いて月にイルメナイトが豊富に存在することを発見した。イルメナイトを用いることによって鉄やチタン、酸素を製造することができるため、有益な資源として期待されている。