インディゴ
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- 色名としてのインディゴ。ここで記述する。
- 染料としてのインディゴはインディゴ染料を参照。
- システムインテグレーター企業の名称。インディゴ株式会社(Indigo Corporation)。
- 音楽グループの名称。インディゴ(the Indigo)。The Indigo参照。
16進表記 | #074770 |
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RGB | (7, 71, 112) |
CMYK | (100, 75, 33, 17) |
HSV | (203°, 94%, 44%) |
マンセル値 | 2.3PB 2.7/6.9 |
indigo (webcolor) | ||
16進表記 | #4B0082 |
インディゴ(インジゴ、英: indigo)とは、インドアイ(印度藍、マメ科コマツナギ属 Indigofera の総称)の葉から得られる染料、およびその染料から得られる色の名前。染料としてとくにインド北部原産の種 I. tinctoria が用いられたため、この名がある。日本の伝統的な色名である藍色とほぼ同じ色を示すが、藍色はタデ科のタデアイ(蓼藍)を主な原料としている。
ウェブカラーとしては、やや紫がかった色が採用されている。
目次 |
[編集] インディゴの色材
染料の化学的な主成分はインジゴ (indigo) あるいはインジゴチン (indigotin) と呼ばれる色素である。インジゴ色素の化学構造式は、ドイツの有機化学者学バイヤーによって決定され、1878年にはバイヤーによって初めて人工的に合成された。さらに1880年にはホイマン (K. Heumann) によってインジゴの工業的製法が確立された。それ以後、インジゴはアニリンを原料として大量に生産されるようになり、合成インディゴ染料は耐性が強く発色が良いため代表的な合成染料となった。合成インディゴの発明は19世紀の色素化学で最も偉大な業績ともいわれ、バイヤーは「有機染料およびヒドロ芳香族化合物の研究」でノーベル化学賞を受賞している。現代では、インジゴはデニム生地やジーンズなどの染色に日常的に用いられている。一方、天然のインドアイやタデアイなどの葉による伝統的な染色法は廃れ、現代ではほとんど行われていない。詳細はインディゴ染料を参照せよ。
[編集] インディゴに関する事項
イギリス海軍の軍服はインディゴで染色されており、ここからネービーブルーという色名が生まれている。また、ドイツのザクセン州にちなんだ色名であるサックスブルーもインディゴ染料で染めたものである。
[編集] 参考文献
- 清野恒介・島森功 『色名辞典』 新紀元社、2005年 ISBN 4775303848
- 『岩波 理化学辞典 第5版』 岩波書店、1998年 ISBN 4000800906
- 池本幸三・布留川正博・下山晃 『近代世界と奴隷制:大西洋システムの中で』(オンデマンド版)人文書院、2003年 ISBN 4409590014