ウサギ跳び
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウサギ跳び(-とび)とは、両足の裏を地面に着けたまま膝を深く曲げ、腰を落とした姿勢で跳躍する遊戯または運動の一つ。下肢を強化する目的で行われる。動作には苦痛を伴うため、以前はトレーニング目的の他に、懲罰として運動部などで階段の昇降などのノルマを課して行われることが多かったが、20世紀末頃からは医学的見地から身体に与える有害性が指摘され、禁止の呼び掛けが行われている。 トレーニング目的としてはスクワットに取って代わられている。
[編集] ウサギ跳びの有害性
ウサギ跳びが有害な理由として次が挙げられる。
- 無理な姿勢により股関節、膝関節、足関節を常時深く曲げている。
- 関節に一定方向からの強い負荷が掛かる。
- 普段の運動で使うことの少ない筋肉が絶えず緊張している。
従って、トレーニングとしての効果は期待できず、むしろ関節や筋肉を傷めるスポーツ傷害を引き起こす可能性が非常に高い。特に成長期の子供には避けなければならない運動である。
[編集] ウサギ跳びに類似する動作
特に初心者や低学年の児童が、マット運動や跳び箱など、膝を深く曲げる動作を伴う運動を行う場合、身体感覚を養うために、負担にならない程度の回数でウサギ跳びに類似する動作を行うことがある。ただし、ウサギ跳びだけを単純に繰り返しても効果は期待できず、一連の動作を体得する目的で行うことが必要である。