ウンデット・ニー
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ウンデット・ニー(Wounded Knee)とはアメリカ、サウスダコタ州の南西部、アメリカ先住民のスー族(ラコタ)が定住しているパイン・リッジ保留地内にある地域。
1890年12月29日に500人以上のアメリカ軍の第7騎兵隊がパイユート族のウォヴォカの啓示を受けたとされたゴースト・ダンスを踊るためにウンデット・ニーに移動中のチーフビック・フットを始めとする350人のスー族(ほとんどが女性や子供や老人、そして非武装の男性だった)を捕らえて、ウンデット・ニー・クリーク河畔で無差別に銃撃した。ウンデット・ニーの虐殺として、200人以上が虐殺されたとして知られる。1973年にはインディアン、先住民の運動団体(アメリカ・インディアン運動)が、内務省インディアン局の改革や保留地の実態調査など要求して、ウンデット・ニーを武装占拠する事件が起き、連邦政府と戦闘が起き多数の死者が出た。この事件以降、パン・インディアン運動を勢いづけ、ウンデット・ニーはアメリカ先住民の虐殺と抵抗の歴史を象徴する場所になっている。