エクスプロイテーション映画
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エクスプロイテーション映画(エクスプロイテーションえいが)とは、同時代の問題および題材を利益のために利用したり、ヒットした主流映画の比較的わいせつな面に乗じるなどセンセーションな側面を持つ映画のこと。エクスプロイテーションとは「搾取」の意味で、観客から金を巻き上げるための映画という含意がある。
その一例であるブラックスプロイテーションは、アメリカにおける黒人という特別な問題を扱い、それが事実上のジャンルとなるまでその問題は利用された。エクスプロイテーション映画だと認められるその他のジャンルには、女囚映画やロックンロール映画、モンド映画などがある。
スラッシャー映画も『ハロウィン』(ジョン・カーペンター監督、1978年)のように商業映画に乗じて大きく発達した。
最近になるまで、エクスプロイテーション映画はB級映画であり、都市の繁華街やドライブイン・シアターといった隙間領域が市場であった。
アメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ(AIP)のようなある種のプロデューサーやスタジオは、この種の映画のマーケティングを得意とした。
元来、この用語は、安価に製作され、乏しい製作価値しかなく、下品で粗雑なスタイルを持つ、という否定的な意味に使われてきた。しかし、実のところ、エクスプロイテーション映画は主流映画ではないため主流映画の製作者たちが直面するようなイデオロギーなどの問題には柔軟な姿勢で臨めることができた。
また、ジョン・セイルズ、ジョナサン・デミ、ピーター・ボグダノヴィッチらの多くの監督は、ロジャー・コーマンのニューワールド・ピクチャーズ(この種の映画を得意とする会社)に雇われてエクスプロイテーション映画を製作する機会を与えられ、貴重な経験を積んだ。