エルの乱 鏖殺の島
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エルの乱 鏖殺の島(エルのらん おうさつのしま)は、押井守脚本、深作健太監督で2006年前半にクランクインされる予定だった映画作品である。
[編集] 概要
深作健太が押井守と出会ったとき、西成暴動をケルベロス・サーガの一作品にしたいということを押井に相談すると、押井はこの映画の脚本を書くことを承諾。さらに、新たなプロテクトギアのデザインにも協力したという。
だが、当初の企画が暴動ものということであったにもかかわらず、押井守の脚本が、プロテクトギア大激突の戦争物のような脚本だったため制作費見積もりが増大。そのため出資者捜しが長引き、さらに深作健太が『スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ』の制作を行ったため、クランクインは延期となった。だが、決して企画が潰れたわけではないという。ただし、まだ実際のクランクイン時期は未定である。
[編集] ストーリー
199X年、深刻な政情不安を抱えた日本──。流入した大量の難民たちが政治的権利の獲得を求め武装闘争を開始、政府は公安委員会直属の実働部隊(首都警)を組織しこれを制圧する。しかし暴動の沈静化と共に、政府から過剰警備への非難を受け首都警は解体された。首都警の有志は各所で決起、世に言う“ケルベロス騒乱”を起こすが、決起部隊は破滅へと追い込まれた。それから18年、東京・羽田沖。東京湾第202不法滞在者居住区に、一人の男が移送されてくる。素性の不明なその男に、不穏な空気を感じた警視庁幹部は警備を強化し、少女は闘争に倒れた亡き父の影を見る。男は伝説の指導者の再来なのか。難民2世の暴動とそれを制圧しようとする警察、そして首都警の決起部隊の生き残りが複雑に交錯しながら、まさに“ケルベロス騒乱”が再燃しようとしていた──。