カズー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

カズー(Kazoo)は膜鳴楽器の一種。バズーカとも言う。元はアフリカの楽器で、黒人奴隷によってアメリカにもたらされた。
管の一部に羊皮紙(現在はビニールで代用している)を張り、口に咥えて声を発し、振動させて演奏する。 ラッパ型や潜水艦型(クジラ型と呼ぶものもいる)などの形があり、約500円程度の安価で買えるなど、非常に玩具的要素の強い楽器である。
プロのミュージシャンが使用しているところはあまり見られないが、忌野清志郎の録音作品(1stアルバム「初期のRCサクセション」2曲目「ぼくの好きな先生」など)、またライブでも演奏を聞くことができる。そしてゆずもまたたびたび使用している。他にはスキマスイッチも3rdシングルの「instrumental」で使用している。さらに他の楽器比べ非常に安価で練習をほぼ必要としないなど、とても扱いやすい楽器であるため、ストリートミュージシャンの中には使用する者が比較的多い。
クラシック音楽においては、フランスの作曲家メユールがカズーとピアノのための『おどけた序曲』(Overture Burlesque)という曲を残している。
アメリカの小説家トマス・ピンチョンの作品には、正統的なものを茶化す意味合いでしばしばカズーが登場する。(ヴィヴァルディが作曲したとされる幻の「カズー協奏曲」など。もちろんヴィヴァルディの時代のヨーロッパにカズーは存在しない)
うすた京介『ピューと吹く!ジャガー』では、そふとくり~むのコブラひさしがこの楽器をつかっている。ただし、演奏している様子は描かれず、オチとして使われている。