キロワット時
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キロワット時 | |
---|---|
記号 | kWh |
系 | SI併用単位 |
量 | エネルギー、仕事、熱量、電力量 |
定義 | 3.6 MJ |
SI | {{{SI}}} |
キロワット時(キロワットじ、記号:kWh)は、エネルギー、仕事、熱量、電力量の単位である。
キロワット時は、仕事率、電力の単位であるキロワット(kW)と、時間の単位である時(h)から組み立てた単位である。すなわち、1時間あたり1キロワットの仕事率の仕事、または1キロワットの電力を1時間発電・消費したときの電力量ということになる。
ワットがエネルギーの単位であるジュールを秒で除したものであるので(ワット=ジュール毎秒)、それに時間をかければ再びエネルギーの単位となる。1時間=3600秒なので、キロワット時は3600×1000ジュール=3.6メガジュール(メガワット秒)となる。
キロワット時は、電気エネルギーの単位としてよく使われる。電力の単位のワットに時間をかけるだけで求めることができ、ジュールで表すよりも理解しやすいからである。時がSI併用単位であるため、キロワット時もSI併用単位ということになる。SIの「1物理量1単位」という理念からすれば、エネルギーの単位にはジュール(またはワット秒)を用いるべきである。日本の計量法では仕事、電力量の単位としてジュール(ワット秒)とともにワット時の使用を認めている。
キロワット時はワット時の1000倍ということになるが、ワット時が用いられることはほとんどなく、通常はキロワット時が用いられる。また、本来ならば1000キロワット時以上は「メガワット時」「ギガワット時」などとすべきであるが、日本の電力会社ではキロワット時のみを用いており、発電設備の定格出力は「万キロワット」で表され、発電所の累計発電電力量は「億キロワット時」で表わされる。1億キロワット時をジュールで表すと360テラジュール(TJ)となる。
ジュール | キロワット時 | 電子ボルト | 重量キログラムメートル | カロリー | |
---|---|---|---|---|---|
1 J | = 1 kg·m²/s² | ~=0.278×10−6 | ~=6.241×1018 | ~=0.102 | ~=0.239 |
1 kWh | = 3.6×106 | = 1 | ~=22.5×1024 | ~=0.367×106 | ~=0.860×106 |
1 eV | ~=0.1602×10−18 | ~=44.5×10−27 | = 1 | ~=16.3×10−21 | ~=38.3×10−21 |
1 kgf·m | = 9.80665 | ~=2.72×10−6 | ~=0.613×1018 | = 1 | ~=2.34 |
1 calIT | = 4.1868 | ~=1.163×10−6 | ~=0.261×1020 | ~=0.427 | = 1 |