クランベリー
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クランベリー(Cranberry)とはツツジ科スノキ属Oxycoccus節に属する植物。常緑低木。北半球、寒帯の酸性の沼地に見られる。
[編集] 概要
クランベリーという名前はツル(crane)の好物であることからだが、花が開く前、茎、萼、花弁がツルの首、頭、くちばしに似ているからだという説もある。 その果実は非常に酸味が強く、生食には向かないが、菓子やジャム、クランベリージュースの原料となる。七面鳥の丸焼きに添える甘いクランベリーソースは、アメリカ合衆国とカナダの感謝祭には欠かせない。
高さ10cm程度の矮小な低木で、枝は細く小さな常緑の葉をつける。花はダークピンクで反り返った花弁をもつ。果実は小さく、熟すとピンク色から深紅に色づく。果実の中には数室に分かれた空洞があり、水に浮きやすいため、果実を木から落としてからクランベリー畑に水をはり、大型機械で果実をすくい取って収穫する。
クランベリー(クランベリージュース)は頻尿に効果があるとされる。
[編集] 種類
クランベリーには以下の3種類がある。
- ツルコケモモ(Vaccinium oxycoccus):北ヨーロッパ、北アジア、北アメリカ北部など、北半球の寒い地域に分布。葉は5-10 mm 。花は細く毛深い茎の先につき、ダークピンクで紫色の穂がある。果実は小さく薄いピンク色。
- ヒメツルコケモモ(Vaccinium microcarpum):北ヨーロッパ、北アジアに分布。葉はツルコケモモより三角で花茎に毛はない。
- オオミノツルコケモモ(Vaccinium macrocarpon):北アメリカ北東部に分布。ツルコケモモより葉は長く10-20 mm ある。