グル・グル
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グル・グル(Guru Guru)はドイツのロック・バンド。1960年代後半に誕生し、現在も活動を続けている。
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[編集] 歴史
中心人物はドラマーのマニ・ノイマイアーである。1960年代からフリー・ジャズの世界で活動していたが物足りなさを覚えるようになり、イレーネ・シュヴァイツァー・トリオで知り合ったベーシスト、ウリ・トレプテとともに1968年グル・グル・グルーヴをスタートした。初期のライブのいくつかは「社会主義ドイツ学生連盟」が運営した。当時の演奏スタイルは、ドラムとベースが轟音を鳴り響かせ、ボーカリストが政治的アジテーションをがなりたてるというものだった。1969年にボーカリストをギタリストに交代、グループ名もグル・グルに短縮。1970年に元アジテーション・フリーのギタリスト、アックス・ゲンリッヒを迎えたことにより、ジミ・ヘンドリックスやクリームとも比較される強力なフリー・ロック・トリオになった。同年ファーストアルバム『UFO』を発表。これはまだ油がよく回っていない重機械のような印象を与えるライブアルバムである。翌1971年、2nd『HINTEN』を発表。コニー・プランクの音響デザインにより、意外なくらい聴きやすいスペース・ジャズ・ロックに仕上がっている。収録曲の「ボ・ディドリー」は、1950年代のロックン・ロールの先達に対するドラッグ漬けの新世代によるリスペクトである。1972年、3rd『カンガルー Känguru』を発表。ダウナーなスペース・ミュージックと、前作の延長上にあるジャズ・ロックをLPのAB面に分けて収録している。バンドのシリアスな面を受け持っていたウリ・トレプテはこの作品を最後に脱退し、以後はマニ・ノイマイアーのコミカルなキャラクターが前面に出たプロジェクトとして続いていく。
1996年に初来日。マニは、それまでグルグルが日本語で「回転」の意味だと知らなかったという(バンド名はドイツ語の蛙の鳴き声に由来する)。東京タワーの蝋人形館にはビートルズやフランク・ザッパらとともにマニの人形が収められており、マニを喜ばせた。
[編集] ディスコグラフィー
- 1970年 UFO
- 1971年 Hinten
- 1972年 Känguru
- 1973年 Guru Guru
- 1973年 Don't Call Us, We Call You
- 1974年 Dance of the Flames
- 1975年 Mani und seine Freunde
- 1976年 Tango Fango
- 1977年 Globetrotter
- 1978年 Live
- 1979年 Hey du
- 1981年 Mani in Germany
- 1983年 Mani Neumeiers neue Abenteuer
- 1987年 Jungle
- 1988年 Guru Guru 88
- 1988年 Live 72
- 1993年 Shake Well
- 1995年 Wah Wah
- 1997年 Moshi Moshi
- 2000年 2000 Gurus
- 2005年 In the Guru Lounge