ゲイリー・バートン
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ゲイリー・バートン（Gary Burton,1943年1月23日 - ）は、アメリカ合衆国のヴィブラフォン奏者。レッド・ノーヴォが始めた4本マレット奏法をより高度に開拓・確立させた現代ヴィブラフォン奏法のイノヴェーター。彼が開発して世界中に広めたダンプ二ング奏法はジャンルを超えて今日のヴィブラフォン、マリンバの奏者や音楽に影響を与え、ヴィブラフォンがコード楽器としてピアノと比べても遜色なく同じレベルで演奏(独奏)出来る事を立証させた。また、一般にバートン・グリップと呼ばれるマレットの持ち方を確立したことでも知られている。 米・インディアナ州アンダーソン出身。ゲイリー・バートンは常に時代の息吹をキャッチして表現するコンテンポラリーな音楽家として人気があり、今までに5回のグラミー賞を受けている。
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[編集] 略歴
ゲイリー・バートンは音楽一家に育った。幼い頃からピアノを始め6歳からマリンバとヴィブラフォンで最初はクラシックの小品やポピュラーソングを演奏していた。8歳でピアニストとしてステージで演奏。またタップダンスも行い兄弟(クラリネットとベース)で編成したショーバンドは年間100回程度のギグを行っていた。13歳の時にジャズに開眼しインディアナ大学で開かれたスタン・ケントンのサマーバンド・キャンプに参加した事が切っ掛けとなりジャズミュージシャンの道を歩む事になる。
高校を卒業する頃にはカントリー・ギタリストのハンク・ガーランドと出会いガーランドのアルバム「Jazz Winds from a New Direction」に参加。また同時にボストンのバークリー音楽大学(当時は音楽院)に進む。在学中にカントリー界の大御所チェット・アトキンスの紹介で米RCAレコードの専属アーチストとなりニューヨークへ移る。
1962年ジョージ・シアリング(p)のオーディションに受かり同グループで活躍。
64年、ベーシスト、チャック・イスラエルの紹介でギタリストを探していたスタン・ゲッツ(ts)のバンドに起用され3年間在籍。
67年スタン・ゲッツ・クァルテットのメンバーだったスティーヴ・スワロー(b)とロイ・ヘインズ(ds)にロックギタリストラリー・コリエルを起用したゲイリー・バートン・クァルテットを結成しジャズ＆ロック・スタイルのバンドで人気を博す(68年度、米・ダウン・ビート誌のジャズメン・オブ・ジ・イヤー受賞)。 70年、米アトランティック・レコードに移籍しキース・ジャレット(p)やステファン・グラッペリー(vl)との共演盤を発表。72年にアルバム「Alone at last」でグラミー賞を初受賞。
71年、再びボストンに移り同年秋よりバークリー音楽大学で教鞭を取り始める。
72年、独ECMレーベルに移籍し以降16年間に渡り16枚のアルバムをリリース。後にグラミー賞を受けるチック・コリア(p)との共演をはじめ、パット・メセニー(g)エバーハルト・ウェーバー(b)ラルフ・タウナー(g)タイガー大越(tp)小曽根真(p)等当時の有望な新人を数多く世に紹介した。
88年、米GRPレコードに移籍しパット・メセニー(g)との再会セッションやB.B.キング(g)ジム・ホール(g)との共演、GRPオールスター・ビッグバンドでの活躍などが6枚のアルバムに収められる。
97年、米コンコードジャズ・レーベルに移籍し、アストロ・ピアソラの作品集など現在までに9枚のアルバムをリリース。
2002年、30年に及ぶバークリー音楽大学での役職にピリオドを打ちボストンからフロリダに移り、精力的な演奏活動を世界中で行っている。
[編集] ディスコグラフィー
リーダーアルバム
- 1961年アルバム「ニュー・ヴァイブマン・イン・タウン」（RCA）
- 1962年アルバム「フー・イズ・ゲイリー・バートン」（RCA）
- 1963年アルバム「サムシングス・カミング（邦題：真夜中のヴァイブ）」（RCA）
- 1965年アルバム「タイムマシーン」（RCA）
- 1966年アルバム「テネシー・ファイアーバード」（RCA）
- 1967年アルバム「ダスター」（RCA）
- 1967年アルバム「ロフティ・フェイク・アナグラム（邦題：サイケデリック・ワールド）」（RCA）
- 1968年アルバム「カーネギーホール・コンサート」（RCA）
- 1968年アルバム「葬送」（RCA）
- 1969年アルバム「カントリー・ロード」（RCA）
- 1969年アルバム「スロブ（邦題：鼓動）」（Atlantic）
- 1970年アルバム「グッドヴァイブス」（Atlantic）
- 1971年アルバム「ゲイリー・バートン＆キース・ジャレット」（Atlantic）
- 1971年アルバム「アローン・アット・ラスト」（Atlantic）
- 1972年アルバム「パリの巡り逢い(w/ステファン・グラッペリー)」（Atlantic）
- 1972年アルバム「イン・ザ・パブリック・インタレスト(w/マイケル・ギブス)」（ポリドール）
- 1972年アルバム「クリスタル・サイレンス(w/チック・コリア)」（ECM）
- 1973年アルバム「ニュー・クァルテット」（ECM）
- 1974年アルバム「セブン・ソングス(w/マイケル・ギブス)」（ECM）
- 1974年アルバム「ホテル・ハロー(w/スティーブ・スワロー)」（ECM）
- 1974年アルバム「マッチブック(w/ラルフ・タウナー)」（ECM）
- 1975年アルバム「リング」（ECM）
- 1976年アルバム「ドリームス・ソー・リアル」（ECM）
- 1977年アルバム「パッセンジャーズ」（ECM）
- 1978年アルバム「デュエット(w/チック・コリア)」（ECM）
- 1978年アルバム「タイムズ・スクエア」（ECM）
- 1979年アルバム「イージー・アズ・パイ」（ECM）
- 1980年アルバム「ピクチャー・ディス」（ECM）
- 1980年アルバム「ズーリッヒ・コンサート(w/チック・コリア)」（ECM）
- 1985年アルバム「スライド・ショー(w/ラルフ・タウナー)」（ECM）
- 1985年アルバム「リアル・ライフ・ヒッツ」（ECM）
- 1986年アルバム「リリック・スイート(w/チック・コリア)」（ECM）
- 1986年アルバム「ゲイリー・バートン＆バークリー・オールスターズ」（JVC）
- 1986年アルバム「ニュー・タンゴ(w/アストル・ピアソラ)」（Warner Bros）
- 1987年アルバム「ウィズ・キッズ」（ECM）
- 1988年アルバム「タイム・ライク・ジーズ」（GRP）
- 1989年アルバム「リユニオン」（GRP）
- 1991年アルバム「クール・ナイツ」（GRP）
- 1992年アルバム「シックス・パック」（GRP）
- 1994年アルバム「イッツ・アナザー・デイ」（GRP）
- 1995年アルバム「フェイス・トゥ・フェイス(w/小曽根真)」（GRP）
- 1997年アルバム「デパーチャー」（Concord）
- 1997年アルバム「ネイティヴ・センス(w/チック・コリア)」（Concord）
- 1998年アルバム「アストロ・ピアソラ・リユニオン」（Concord）
- 1998年アルバム「ライク・マインズ」（Concord）
- 2000年アルバム「リベラタンゴ」（Concord）
- 2001年アルバム「フォー・ハンプ、レッド、バグス、アンド・カル」（Concord）
- 2002年アルバム「ヴァーチュオーシ(w/小曽根真)」（Concord）
- 2003年アルバム「ゼネレーションズ」（Concord）
- 2004年アルバム「ネクスト・ゼネレーションズ」（Concord）
