コハク酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コハク酸(- さん、succinic acid)はカルボン酸の一種。はじめコハクの乾留により見つかったためにこの名がついた。化学式: C4H6O4で示性式はHOOC-(CH2)2-COOH。分子量は118。融点185℃、沸点235℃、CAS登録番号は110-15-6。
クエン酸回路を構成する化合物のひとつで、コハク酸デヒドロゲナーゼによって酸化され、フマル酸となる。このときに使われる補酵素はFAD。
貝類に含まれるうま味物質でもある。うま味を感じさせる作用は、コハク酸ナトリウムの方が高い。pH調整剤や調味料として食品に用いられる他、メッキなどの工業用にも用いられる。また炭酸ガスを発泡する入浴剤の成分でもある。