コメンスメント・ベイ級航空母艦
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コメンスメント・ベイ級航空母艦 | |
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艦級概観 | |
艦種 | 護衛空母 |
艦名 | 島、海の名 |
前級 | カサブランカ級航空母艦 |
次級 | なし |
性能諸元 | |
排水量 | 基準:18,908t |
全長 | 169.9m |
全幅 | 32.05m |
吃水 | 8.5m |
機関 | 16,000hp |
最大速力 | 19kt |
航続距離 | |
乗員 | 1,066名 |
武装 | 12.7cm高角砲2基、40mm4連装機銃3基、40mm連装機銃12基、20mm機銃20基 |
艦載機 | 33機 |
航空艤装 | カタパルト2基、エレベーター2基 |
コメンスメント・ベイ級航空母艦(—きゅう こうくうぼかん、Commencement Bay class escort carrier)はアメリカ海軍の護衛空母の艦級。アメリカ海軍が第二次世界大戦に作った護衛空母の最後の艦級である。
目次 |
[編集] 概要
サンガモン級航空母艦と同じT2型油槽船を母体として作られたが、改造ではなく船体の設計図面を流用して作られている。そのため、油槽船船体のシーアラインは見えなくなっている。
これまで作られた護衛空母と異なる点はカタパルトが2基装備されている事と対空火器が強化されている事である。
35隻の建造が予定されていたが、終戦により16隻がキャンセルされ、19隻のみ完成した。内、大戦に間に合ったのは10隻のみで、しかも既に大勢が決した時期の就役だったため、目立った戦果は見られない。しかし、艦形・性能に余裕があり、大きな損害もなかったため、戦後も強襲揚陸艦やヘリ空母として長く活躍した艦も多かった。中には70年代まで現役を続けた艦もあり、見事にアメリカ護衛空母史の掉尾を飾ることとなった。
[編集] 戦歴
先にも記したように、就役時期の関係上目立った戦果は見られなかったが、運用面で特筆すべき艦が何隻かいる。
2番艦「ブロック・アイランド」は、1945年2月に海兵隊専用空母となり、F6Fヘルキャットの夜間戦闘機ヴァージョンF6F-5NとF4Uコルセアを主兵力とする第511海兵戦闘飛行隊を中心とする第1海兵空母飛行群(MCVG-1)を搭載し、沖縄戦に参戦した。海兵隊の戦闘機は1944年後半から正規空母に便乗する形で搭載されていたが、「海兵隊が独自に空母を持ち、そこから作戦させれば海軍の負担がいくらか減らせるのでは」という発想から海兵隊独自の空母運用が検討され始め、その結果として何隻かのコメンスメント・ベイ級航空母艦が海兵隊の空母として運用されたわけである。以後、「ギルバート・アイランズ」に第2海兵空母飛行群、「ヴェラ・ガルフ」に第3海兵空母飛行群、「ケープ・グローセスター」に第4海兵空母飛行群が搭載され、このうち「ギルバート・アイランズ」は先述の「ブロック・アイランド」とともに沖縄戦に参加。1945年5月31日、「ギルバート・アイランズ」搭載の第512海兵戦闘飛行隊の1機が慶良間列島上空で一〇〇式司令部偵察機1機を撃墜。その後、2隻はボルネオ島方面に転戦。7月3日に第511海兵戦闘飛行隊機がバリックパパン沖で零式水上偵察機1機を撃墜した。「ケープ・グローセスター」は7月に沖縄に到着し、約1ヶ月東シナ海方面での攻勢機雷散布作戦と爆撃支援に従事。作戦中に一〇〇式司令部偵察機や「彗星」などを撃墜した。「ヴェラ・ガルフ」は沖縄に到着した時に大戦が終結していた。
この他、「クーラ・ガルフ」が海軍の夜間戦闘機隊専用空母として整備されたが、出撃後すぐ終戦となり活躍の機会はなかった。
[編集] 同型艦
- コメンスメント・ベイ (USS Commencement Bay, CVE-105/CVHE-105/AKV-37)
- ブロック・アイランド[II] (USS Block Island, CVE-106/AKV-38)
- ギルバート・アイランズ (USS Gilbert Islands, CVE-107/AKV-39/AGMR-1)
- クーラ・ガルフ (USS Kula Gulf, CVE-108/AKV-8)
- ケープ・グローセスター (USS Cape Gloucester, CVE-109/CVHE-109/AKV-9)
- サレルノ・ベイ (USS Salerno Bay, CVE-110/AKV-10)
- ヴェラ・ガルフ (USS Vella Gulf, CVE-111/CVHE-111/T-AKV-11)
- シボニー (USS Siboney, CVE-112/AKV-12)
- ピュージェット・サウンド (USS Puget Sound, CVE-113/CVHE–113/AKV–13)
- レンドヴァ (USS Rendova, CVE-114/AKV-14)
- バイロコ (USS Bairoko, CVE-115/AKV-15)
- バドエン・ストレイト (USS Badoeng Strait, CVE-116/AKV-16)
- セイダー (USS Saidor, CVE-117/CVHE-117/AKV-17)
- シシリー (USS Sicily, CVE-118/AKV-18)
- ポイント・クルーズ (USS Point Cruz, CVE-119/AKV-19/T–AKV–19)
- ミンドロ (USS Mindoro, CVE-120/AKV-20)
- ラバウル (USS Rabaul, CVE-121/CVHE-121/AKV-21)
- パラオ (USS Palau, CVE-122/AKV-22)
- ティニアン (USS Tinian, CVE-123/CVHE-123/AKV-23)
- バストーニュ(建造キャンセル) (USS Bastogne, CVE-124)
- エニウェトク(建造キャンセル) (USS Eniwetok, CVE-125)
- リンガエン(未成艦) (USS Lingayen, CVE-126)
- オキナワ(未成艦) (USS Okinawa, CVE-127)
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 渡辺洋二「夜の「ヘルキャット」」『大空の攻防戦』朝日ソノラマ文庫版新戦史シリーズ、1992年。
コメンスメント・ベイ級航空母艦 |
コメンスメント・ベイ | ブロック・アイランド | ギルバート・アイランズ | クーラ・ガルフ | ケープ・グローセスター | サレルノ・ベイ | ヴェラ・ガルフ | シボニー | ピュージェット・サウンド | レンドヴァ | バイロコ | バドエン・ストレイト | セイダー | シシリー | ポイント・クルーズ | ミンドロ | ラバウル | パラオ | ティニアン | リンガエン | オキナワ |
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