サザエさん効果
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サザエさん効果(さざえさんこうか)とは、日本の国民的漫画、アニメである「サザエさん」にまつわるなんらかの効果のこと。文脈によって様々な効果や現象が語られ、サザエさん現象という名で語られることもある。
固定した意味を持つ言葉ではないが、「サザエさん」は極めて知名度が高いフィクションであること、また、ほのぼのとした作風と「効果」や「現象」などといった堅苦しい言葉とのギャップがあることの面白みによって、この名が使われていると言えよう。
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[編集] 年齢への効果
フィクションの登場人物が年をとらない現象のことをサザエさん効果と呼ぶことがある。サザエさん効果のうち、最も著名なものである。年齢にまつわる不可思議な現象であるウラシマ効果と「サザエさん」を掛け合わせたことが語源と思われる。また、このような効果が現れる作品世界のことを磯野時空などと呼ぶことがある。
「サザエさん」は、漫画は28年間に渡って連載され、アニメは30年以上続いている長寿作品である。作品の中でも季節の移り変わりがあり、正月など節目の行事は幾度も行われる。つまり、月日は流れているということである。しかし、この作品の登場人物は歳をとることがない。アニメのサザエは何年経っても24歳であり、カツオはいつまでも小学校5年生のままである。
このような現象は「サザエさん」以外にも多くのフィクションで見受けられ、「ドラえもん」など連載が長く続くギャグマンガなどで頻繁に観察することが可能である(「ドラえもん」のメインストーリーはいつまでも昭和40年代)。一般にこうした作品で長期連載、長寿番組化したものの多くは時制的な矛盾が生じるが、なかには作者が計算を尽くして構成を続け、全体を通しても矛盾のない流れになっているものも存在する(「名探偵コナン」の「作中における時間軸」の項を参照)。また、基本的には登場人物は年をとらないものの、きわめて長い連載や番組となり、その過程で設定を変更した方がよいと判断されるなどの理由で何度か年齢が引き上げられるなどの作品も見られる。
何年経っても歳をとらないこと自体をネタとして取り込んでいる作品もある。(例:「× ―ペケ―」)
[編集] 株価との関連
大和総研が2005年に発表したリポートによれば、アニメ版「サザエさん」の視聴率が上がると株価が下がり、「サザエさん」の視聴率が下がると株価が上がるという法則があるという。景気が良い時は日曜日夕方に外出する機会が増え、この時間帯に放映される「サザエさん」を見なくなるからではないかという仮説がある。
[編集] サザエさん症候群
アニメ版「サザエさん」が放映される日曜日の夕方は、休日が終わりに近づく時間帯である。「サザエさん」を見ているうちに、翌日から学校や職場に通わなくてはならないことを思い憂鬱になる。このような現象はサザエさん症候群と呼ばれている。
[編集] 関連項目
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