シングルボーナス
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シングルボーナスとはパチスロのボーナスのひとつ。SINと略すこともある。JACゲーム(ボーナスゲーム)が1ゲームだけできる。そのゲームの当選、非当選に関わらず継続することはない。
ビッグボーナス、レギュラーボーナスは当選ゲームで絵柄を揃えることができなくても、ほぼすべての台(アルゼの『ギャンブルコンボ』、『コンチ4X』など少数の例外あり)でフラグが自動的に次ゲームに持ち越されるが、SINは当選ゲームで絵柄を揃える事ができなければ、次ゲームにはフラグは持ち越されず、そのままフラグが消滅する。ただしこれは4号機以降の場合であり、3号機以前ではフラグの持ち越しが認められていた。
SINを搭載している機種の特徴として、次のことが挙げられる。
- 3号機以前の場合は、集中(後述)を搭載していることが多いが、搭載していないこともある。
- 4号機の場合、集中かAT(アシストタイム)のいずれかを搭載している機種がほとんどである。これは、フラグの持ち越しができなくなり、SINの取りこぼしは丸損となるため、集中もATも搭載していない機種ではSINを取りこぼすとプレイヤーが不利になりすぎるからである。
- それを承知の上で、SIN成立確率を抑えることによってプレイヤーの不利感を抑えた機種も少数存在する。メーシーの『トロピカーナ』、アルゼ(当時はユニバーサル販売)の『フローズンナイツ』など。
- SINが揃いやすくなる集中を搭載しているものが多い。
- 集中とは、SINの抽選確率が上がることをいう。抽選確率が元に戻ることを(集中の)パンクといい、集中のパンク確率は3号機以前で300分の1以上、4号機で150分の1以上(A-Cタイプの場合)または160分の1以上(B-Cタイプの場合)である。
- ATを搭載している機種もある。
- 4号機のSIN搭載機種のうちのほとんどを占める、集中かATを搭載している機種は小役カウンタを搭載していない。このため、小役の取りこぼしは丸損となる。これには以下の2つの理由がある。
- 4号機の集中搭載機種の場合、「小役の抽選状態(確率)は2種類まで」という内部規定があり、小役カウンタは投入枚数と払い出し枚数の比率によって小役の「高確率状態」と「低確率状態」を切り替えているのだが、集中搭載機種は「集中突入時」と「集中非突入時」で既に2種類の抽選状態を使用しているため、さらに小役の抽選状態を切り替えることができないためである。
- 同じく4号機のAT搭載機種の場合、小役の抽選確率自体は高確率となっているが、リール制御を工夫して取りこぼしを増やすことによって実際の小役出現確率を抑え、それにより通常時のコイン持ちを抑えているため、小役カウンタを搭載して取りこぼしを救済することが原理的にできないためである。
- 5号機では集中が禁止されたため(当初はATも禁止されたと見られていたが、『ゴルゴ13ザプロフェッショナル』(平和)や『怪胴王』(アリストクラート)などがATを実現している)、SINを搭載する妙味がない。そのため5号機では、ミドルボーナスのパンクを目的としたSINが搭載された『新日本プロレスまでもがパチスロ機』(平和)など、SINを搭載する機種はごく少数にとどまる。