ズルチン
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ズルチン | |
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IUPAC名 | 4-エトキシフェニル尿素 |
分子式 | C9H12N2O2 |
分子量 | 180.20 g/mol |
CAS登録番号 | [150-69-6] |
形状 | 無色固体 |
融点 | 173 °C |
ズルチン (dulcin) はかつて人工甘味料として用いられていた有機化合物である。尿素の誘導体。化学式は C9H12N2O2、CAS登録番号は [150-69-6]。
蔗糖の約200~400倍程度の甘さを持つ無色または白色の結晶粉末である。製造に要するコストも低かったため日本では戦後になって大量に使用された。しかし、中毒事故がかなり多かったこと、肝臓機能障害や発癌性等の毒性が認められたため 1969年1月1日より食品への添加が全面禁止された。
[編集] 中毒事故の事例
- 1947年幼児が 5 g のズルチンをなめて死亡。
- 1963年両親留守中に大量になめた子供2人が死亡。
- 1966年老女がぼたもちに大量に加えて6人が中毒、うち1人死亡。
[編集] 外部リンク
- 昭和44年版厚生白書(ズルチン規制についての記述あり)
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