タイムオーバー (競馬)
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競馬においてのタイムオーバーの制裁は、国際、重賞競走以外で、1着に入線した馬から一定の時間をおいて決勝線(ゴール盤)を踏破した競走馬に対して一定期間の出走停止処分を科すことである。年々強化されており、徐々にそのハードルは高くなりつつある。
[編集] タイムオーバーの適用時間(秒数)
距離 | 芝コースでの適用秒数 | ダートコースでの適用秒数 |
---|---|---|
~1,400m | 3秒 (3秒) |
4秒 (4秒) |
1,400m~2000m | 4秒 (3秒) |
5秒 (4秒) |
2,000m~ | 5秒 (4秒) |
6秒 (5秒) |
※上表は中央競馬の場合。以下も同じ
※カッコ内は第4回中山、第4回阪神開催時(通常9月)における3歳未勝利戦の適用秒数
[編集] タイムオーバーによる制裁(JRA)
- 未出走・未勝利馬、また競走馬にとって危険な病である鼻出血(厳密には「運動誘発性肺出血」)発症馬に対してはレースの翌日から1回目は1ヶ月、2回目は2ヶ月、3回目は3ヶ月の出走停止。
- それ以外は一律で1ヶ月の出走停止。主に発馬やレース中の態度が著しく悪かったときや、三歳未勝利・四歳上500万下で三走連続9着以下のとき(8着まではタイムオーバーでなければ賞金が出る)など。発馬不良・レース態度不良によるときは停止期間満了後に発馬・調教の再審査が課せられ、出走は合格後に可能になる。
- 但し競走中の疾病などやむを得ない場合でのタイムオーバーについては出走停止処置を行わない場合あり。
- 国際グレードレース・重賞競走のほかにも、レコードタイムを更新した競走・障害競走はタイムオーバーは適用されない。
- 上記の出走停止措置は平地競走のみに適用され、平地のタイムオーバーで出走停止中の馬も障害競走には出走できる。
[編集] エピソード
ダイユウサクは初戦勝ち馬から遅れること13秒という惨敗だったが、当時の規定により初戦馬はタイムオーバーの適用を除外されていたため問題は無かった。しかし二戦目も勝ち馬に7秒3遅れ、その際には出走停止処分(当時は一律で一ヶ月)を受けた。