ダイムラー・クライスラー
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ダイムラー・クライスラー(DaimlerChryslerAG(AGはドイツ語で株式会社を表わす))は、乗用車及び商用車の世界的メーカーである。略称はDCX(ニューヨーク証券取引所での同社の証券取引コードでもある)。
1998年、当時の会長であるユルゲン・シュレンプ会長の主導により、ドイツのダイムラーベンツ・アクツィエンゲゼルシャフトとアメリカ合衆国のクライスラー・コーポレーションの事業結合契約に基づき誕生した。現在6大グループの一角で、グループ総合での世界販売実績第6位。
アメリカ・ミシガン州アーバンヒルズと、ドイツ南部のシュトゥットガルトに本社が存在するが、登記上の本社はシュトゥットガルトである。
日本法人であるダイムラークライスラー日本株式会社(社長、ハンス・テンペル)は、東京都港区に所在。
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[編集] 概要
ダイムラー・クライスラー社は、多くのブランドを保有している。 現在日本の正規輸入元であるダイムラー・クライスラー日本が輸入しているブランドはAMGを含むメルセデス・ベンツ、マイバッハ、スマート、クライスラー、ジープのみであり、それぞれの販売車には、主にリアのウインドにダイムラー・クライスラーと書かれたステッカーが貼られている。過去にダッジブランドのバイパーを輸入していたが、現在はダッジブランドの車は輸入していない。
2000年には航空宇宙産業部門のダイムラー・クライスラー・エアロスペース(DASA)は分離、合併しEADSとなった。日本の三菱自動車工業と韓国の現代自動車とも提携していたが、巨額の損失による対アジア計画の見直しにより、2004年に現代自動車との提携を解消、2005年11月には、不祥事が次々に発覚し会社存続の危機に陥った三菱自動車工業との資本提携も解消した。ただし、三菱自動車工業との提携解消後も、三菱ふそうトラック・バスとは資本提携を継続させ、後に同社を連結子会社とした。
ダイムラーとクライスラーの経営方針や技術思想にあまりにも違いがあったため、協業開始時「ドイツとアメリカが手を組める筈が無い」などと陰口も叩かれたが、両社の協業は「意外」にも長続きしている。互いに相手との違いを尊重しあう両社の姿勢が協業継続の鍵と見られており、異文化協業のモデルケースとして注目されている。ただし、両部門が揃って好業績をあげたのは初年度だけで、クライスラー部門の北米不振は(2007年2月時点で)未だ解消されておらず、合併効果が出ていないと指摘する声もある。
他のビックスリーとくらべ、ブランド間の部品共用が少ないメーカーであるが、一部車種では部品共用が行われており、一例としては、クライスラー・300Cは、メルセデス・ベンツ Eクラスの先代E210のシャーシをベースに開発されている。
[編集] 主なブランド
[編集] 乗用車部門
[編集] メルセデス・カーグループ
[編集] クライスラーグループ
[編集] 商用車部門
[編集] 日本での主な関連会社
- 三菱ふそうトラック・バス株式会社 (資本比率85%)
[編集] 関連項目
- カール・ベンツ
- ゴットリープ・ダイムラー
- ウィルヘルム・マイバッハ
- ウォルター・クライスラー
- アドルフ・ヒトラー
- 国家社会主義ドイツ労働者党
- ドイツ再軍備宣言
- 反ユダヤ主義
- 6大グループ
- ビッグスリー
[編集] 外部リンク
- DaimlerChrysler (日本語)
- DaimlerChrysler (英語)
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