テータ関数
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以下の関数をヤコビのテータ関数(てーたかんすう)という。 但し、とする。
これらの関数は、vの関数と見た場合には準二重周期を持ち楕円関数に関係し、τの関数と見た場合はモジュラー形式に関係する。文脈からv或いはτが明らかな場合は或いはと書き、更にと書く。文献によってはτの代わりにq = eπiτを用いることもある。また、特にMathematica関係であるが、vの代わりにπvを用いることがある。なお、英語版Wikipediaはテータ関数に関して独自の記号を採用しているが、次のように対応する。
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[編集] 準二重周期
テータ関数は準二重周期を持つ。
[編集] 無限乗積表示と零点
ヤコビの三重積の公式により、
| e2mπiτ | < 1であるからの零点は
である。他の関数の零点も同様にして求められる。
[編集] テータ定数
v = 0のときのテータ関数の値をテータ定数(theta constant)、或いはドイツ語でthetanullwerteという。これは定数といいながら実はτの関数である。
であるから、代わりに導関数を用いる。
について
これを繰り返せば指数が無限に大きくなるのでc = 1である。.
楕円関数との関係から
[編集] ヤコビの虚数変換式
次の恒等式をヤコビの虚数変換式という。