ディザスタリカバリ
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ディザスタリカバリ (disaster recovery) とは、災害などによる被害からの回復措置、あるいは被害を最小限の抑えるための予防措置のこと。主にコンピュータシステムやネットワークなどIT関連で用いられることが多い用語である。
ディザスタリカバリでいう災害の範囲は厳密なものではなく、建物単体での火災などの小規模なものから風水害、地震などの自然災害や不正侵入、テロなどの人為的なものなど比較的大きなものまで原因、規模にかかわらず広範囲である。
一例としてコンピュータのデータ保護について述べる。ハードディスクの故障によるデータ消失トラブルに対する一般的な保護策としては外部メディアへのバックアップがある。さらに複数のディスクにデータを冗長に持たせるRAIDシステムも用いられる。しかし建物そのものが被災し装置全体が破損されたりバックアップしたメディアも一緒に破損するような災害には無力である。そういった場合でも破損したディスクから特殊な手段でデータ読み出せる場合があり、その措置をディザスタリカバリという。また、より根本的な対策として地理的に離れた場所にデータのコピーを置いておく方法がある。こういう予防措置もディザスタリカバリという。