デビッド・クロスビー
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デヴィッド・クロスビー(David Van Cortland Crosby 1941年8月14日-)は、アメリカのミュージシャン。
[編集] 経歴
バーズ、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングといった60~70年代を代表するロックバンドに在籍した。
ハイトーンのボーカル、オープンチューニングギター、フォーク・ジャズ・ドラッグカルチャーの影響の濃いサイケデリックな曲想で、独自の世界観を作り上げた、特に70年初頭のヒッピームーブメントを代表するミュージシャン。
最近モンドミュージック方面で日本でも再評価されているレス・バクスターのグループなどに在籍後、1964年ロジャー・マッギン、ジーン・クラークらとともにバーズを結成。
彼らは、「ミスター・タンブリンマン」等のヒットにより、一躍60年代のアメリカ音楽シーンを代表するグループとなった。
1967年にバーズを脱退。アルバム『名うてのバード兄弟』にて、クロスビーの曲「Triad」のアルバム収録をメンバーから反対されたことや、外部ライターのゴフィン&キングの曲を採用したことなどが脱退の原因といわれている。
バッファロー・スプリングフィールドや俳優のピーター・フォンダ等、バーズ在籍時からバンド外での交友が広かったクロスビーは、ジョニ・ミッチェルのファーストアルバムのプロデュース等を経て、1968年、元バッファロー・スプリングフィールドのスティーブン・スティルス、元ホリーズのグラハム・ナッシュと「クロスビー・スティルス&ナッシュ(&ヤング)」を結成。 マイルス・デイヴィスにカバーされた「グウィニヴィア」、スティルスやポール・カントナーとの共作「木の舟」、アルバムのタイトルナンバーとなった「デジャ・ヴ」等の個性的な楽曲と、メンバーとのハーモニーでグループの成功に大きく貢献した。
その間、クロスビーは、ジェファーソン・エアプレインやグレイトフル・デッド等が参加した、初のソロアルバム「If I Could Only Remember My Name」(1971)をリリース。 スキャットを駆使したジャジーな楽曲や、「嘲笑」などの印象的なナンバーを残した。
メンバー間の軋轢から、CSN&Yは活動停止。 その後、盟友ナッシュと「クロスビー&ナッシュ」(1972-)として、バーズの再結成(1973)をはさみつつ、活動を行った。 1977年CSN再結成。アルバム「CSN」リリース。
しかし、薬物中毒により、創作活動が行えないほどになった。1985年銃器法違反で刑務所生活の後、薬物中毒の治療を果たし社会復帰。 1988年には、CSN&Y再結成。「アメリカン・ドリーム」発表。 ドラッグの後遺症により、1995年肝移植手術。 その後、実の息子であるジェイムス・レイモンド(キーボード)、ジェフ・ピーヴァー(ギター)とバンド「Crosby, Pever & Raymond」を結成。 現在に至るまで、クロスビー&ナッシュ等と平行して、精力的に音楽活動を続けている。
また、バーズ、CSN&Yとして、2度のロックの殿堂入りを果たしている。
[編集] ディスコグラフィー
- 「Mr. Tambourine Man」(1965) - The Byrds
- 「Turn! Turn! Turn!」 (1965) - The Byrds
- 「Fifth Dimension」 (1966) - The Byrds
- 「Younger Than Yesterday」 (1967) - The Byrds
- 「The Notorious Byrd Brothers」 (1968) - The Byrds ※クレジットなし
- 「Crosby,Stills&Nash」(1969) - Crosby, Stills & Nash
- 「Deja Vu」(1970) - Crosby, Stills, Nash & Young
- 「If I Could Only Remember My Name」(1971) - Solo
- 「4way Street」(1971) - Crosby, Stills, Nash & Young
- 「グレアム・ナッシュ/デヴィッド・クロスビー」(1972) - Crosby & Nash
- 「Byrds」(1973) - The Byrds
- 「Wind On The Water」(1975) - Crosby & Nash
- 「Whistling Down The Wire」(1976) - Crosby & Nash
- 「CSN」(1977) - Crosby, Stills & Nash
- 「Crosby & Nash Live」(1977) - Crosby & Nash
- 「The Best Of Crosby & Nash」(1978) - Crosby & Nash
- 「Daylight Again」(1982) - Crosby, Stills & Nash
- 「Allies」(1983) - Crosby, Stills & Nash
- 「American Dream」(1988) - Crosby, Stills, Nash & Young
- 「オー・イエス・アイ・キャン」(1989) - Solo
- 「Live It Up」(1990) - Crosby, Stills & Nash
- 「サウザンド・ローズ」(1993) - Solo
- 「After The Storm」(1994) - Crosby, Stills & Nash
- 「カミング・バック」(1995) - Solo(Live)
- 「Another Stoney Evening」(1997) - Crosby & Nash
- 「CPR Live At Cuesta College」(1998) - Crosby, Pever & Raymond(Live)
- 「CPR」(1998) - Crosby, Pever & Raymond
- 「Looking Forward」(1999) - Crosby, Stills, Nash & Young
- 「JUST LIKE GRAVITY」(2000) - Crosby, Pever & Raymond
- 「CPR Live At Wiltern」(2001) - Crosby, Pever & Raymond(Live)
- 「Crosby & Nash」(2004) Crosby & Nash