ハッピーハードコア
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ハッピーハードコア(happy hardcore)はテクノの音楽のジャンルの一つ。オランダのロッテルダムを発祥の地とする。 これよりトランス系に寄ったものをUKハードコア(UK HARDCORE)と呼び、現在の主流となっている。 またここから影響を受けたジャンルにトランスコア(Trancecore)、更に派生したフリーフォーム(Freeform)がある。
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[編集] 特徴
テンポが非常に速く(一般に165bpm以上)、うるさい程の強烈なサウンドが特徴で、元となるメロディが、超ハイペースなドラムと共に自在に波形をうねらせて大音量で演奏される。ロッテルダムテクノが起原ではある(下記参照)が、それとは対極的で明るく、ポップなメロディをのせ、大衆化させたものである。ハーコー、ハピハコ、ハピコアなどと略す場合がある。
音楽構成は主に四つ打ち、及びブレイクの配置が一般的だが、ドラムンベースのリズムを多用する傾向も認められるため、一貫性は薄い。また、トランスなどで見られるシンセサイザーによるメロディラインの多用も大きな特徴の一つである。
[編集] 来歴
ハッピーハードコアをテクノの範疇とするか、ハウスの範疇とするかは議論を残す部分であり、起源はジャングルや4ビート、ロッテルダムテクノである。ハウスの範疇とする説については、本来ターンテーブルで33回転にて再生すべきハウスのレコードを45回転で再生させたことが起源である、という事象に基づく。実際にそのような動きがあったかどうかは定かではない。
レイヴを特徴づけた同じ要素を持ってはいるが、1980年代末から1990年代初期にイギリスのレイヴシーンからじわじわ出てきたハッピーハードコアは、とんでもなく速いビートと、同じくらい速いシンセサイザー、ピアノの流れ、変調したボーカルサンプルや、ポジティブなバイブを持っており、多くの聴衆たちはこれを「ヤク漬けのガキ音楽」だと批判した。そういう印象にもかかわらず、Slipmatt、Hixxy & Sharkey、Force & Styles、DJ Dougalに代表されるDJ兼プロデューサーたちは無数のコンピレーション盤や12インチシングルの制作を推進し、聴衆や批評家たちからある程度の敬意を集めるようになった。
現在は活動の拠点がロンドンを中心としたイギリスに移っており、専門のレーベルやパーティなどが活動を続けている。そのため最近はUKハードコアもしくは単にハードコアと呼ばれることも多い。日本ではURAKENを擁するQ RECORDS(既に活動終了、URAKEN自身は活動を継続)、及びDJ EVILを中心とした動きが1990年代後半に東京と大阪で同時多発的に発生、現在も活動が続いている。
[編集] 主要なプロデューサー
- BRISK
- スコット・ブラウン(Scott Brown)
- LUNA-C
- DJ Slipmatt
- Dougal
- Hixxy
- Sharkey
- Force & Styles
- URAKEN(JAPAN)
- DJ EVIL(JAPAN)
- DJ SHIMAMURA(JAPAN)