パオロ・スタンツァーニ
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パオロ・スタンツァーニは、ランボルギーニ社の元チーフエンジニア。ダラーラの退社を受け、若くしてチーフに昇格。ダラーラのようにレースカー設計の経験がなく、ハラマ、ウラッコ、カウンタックのような、短いホイールベース間に機械と人間を詰め込むような斬新な空間設計と、ロードカーとしての理想を目指し、積載性や量産製作の容易さを追求した。
カウンタックでは、テストドライバーの剛性向上の進言からモノコックを止めて古典的なスペースフレームに戻してはいるが、設計段階から4WDの追加を想定するなど、先進的デザインを採っている。
ランボルギーニを去ってコンサルタントとして独立してからも、理想のロードスポーツカーを独自に研究。 カウンタックのモデルチェンジの機会に、創業者であるフェルッチオ・ランボルギーニとともにランボルギーニ社への復帰を画策するもそれはかなわず、後にブガッティEB110として実現させた。しかし、より情緒的で客受けのするフェラーリのような車を望んだ経営者の意見を受け入れなかったため、EB110の開発途中で解雇された。