ビッカース硬さ
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ビッカース硬さ(ビッカースかたさ、Vickers hardness)は、工業材料の硬さを表す尺度の一つであり、押込み硬さの一種である。
試験法は、1925年に開発された。対面角α=136°の正四角錐ダイヤモンドで作られたピラミッド形をしている圧子を材料表面に押し込み、荷重を除いたあとに残ったへこみの対角線の長さから表面積を算出し試験荷重F(kg)を表面積D2(mm2)で割った値で表す。以下の式で求める。
ビッカース硬さの特徴は、材料の大小にかかわらず、すべての金属に使用することができて、硬さ試験法の中で最も汎用性が高い。これは荷重が変わっても圧痕の形状が相似であるため、異なる種類の材料に対しても、荷重を変更するだけで同一の尺度で硬さが求められ、相互の比較ができる。