フィナルフィン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フィナルフィン(Finarfin)は、J・R・R・トールキンの中つ国を舞台とした小説、『シルマリルの物語』の登場人物。 ノルドールの中つ国への帰還のさい、兄フィンゴルフィンとともに異腹兄フェアノールに従ったが、ヴァラールによる忠告を聞き入れて、かれに従う民とともにヴァリノールへと引き返した。 かれはアマンにおけるノルドールの上級王となった。
ヴァリノールにおけるかれのクウェンヤ名は、「高貴なフェンウェ」を意味するフィンウェ・アラトフィンウェ(Finwë Arato finwë)であった。 フィナルフィンはこのクウェンヤ名をシンダール語式に縮めたものである。
父はノルドールの上級王フィンウェ。 母はヴァンヤールの上級王イングウェの親類インディス。 異腹兄にフェアノール。 姉にフィンディスとイリメ。 兄にフィンゴルフィン。
妻はアマンにおけるテレリの上級王オルウェの娘エアルウェン。 息子にフィンロド・フェラグンド、アングロド、アイグノール。 娘にガラドリエル。
フィナルフィンは、早期の原稿では「フィンロド」と呼ばれており、そのため初版の『指輪物語』では「フィンロド」として登場した。これはのちの版では訂正された。 またかれの息子フィンロドも、早期の原稿では「イングロール」と呼ばれていた。「イングロール」から「フィンロド」への変更は、完全には訂正されなかった。 このため、『指輪物語』に登場する、「フィンロド王家のギルドール・イングロリオン」の存在は、トールキンの残した大きな謎となった。
[編集] フィナルフィンの系図
フィンウェ |
|
インディス |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フィンゴルフィン |
|
フィナルフィン |
|
エアルウェン |
|
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
フィンロド |
|
|
アイグノール |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
アングロド |
|
ガラドリエル |
|
ケレボルン |
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
オロドレス |
|
|
|
ケレブリーアン |
|
エルロンド | ||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
フィンドゥイラス |
|
ギル=ガラド |
|
エルラダン |
|
|
アルウェン |
|
アラゴルン | |||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|||||||||||||||||||||||||
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
エルロヒア |
|
|
|
|||||||||||||||||||||||||||
トールキンの文書中のオロドレスは、明らかにアングロドの息子であるが、刊行された『シルマリルの物語』ではフィナルフィンの息子の一人となっている。これは『シルマリルの物語』の出版時に編者クリストファ・トールキンが変更したためであるが、この変更は間違いであったと、のちにクリストファは認めている。 中つ国の正典を参照。
![]() |
この「フィナルフィン」はJ・R・R・トールキンの中つ国に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています。(Portal:文学) |