フランキ・スパス12
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
正式名称 | Franchi SPAS-12 |
全長 | 800/1070mm |
重量 | 3.95kg |
口径 | 12ゲージ |
装弾数 | 8発 |
作動方式 | セミオートマチック/ポンプアクション |
製造国 | イタリア |
製造 | フランキ社 |
フランキ・スパス12(Franchi SPAS-12)はイタリアのフランキ社が設計した散弾銃。 "Special Purpose Automatic Shotgun"(特殊用途向け自動式散弾銃)の頭文字をとってスパスと呼ばれている。
[編集] 概要
スパス12は「特殊用途向け」の名の通り、軍用や警察用のショットガンであり、ピストルグリップの採用や大型の照準器など、従来の狩猟や競技用として発達してきた散弾銃とは一線を画している。ストックを伸ばせば全長は1mを超え、強力な12番ゲージのシェルを8発も装填できるそのボディは、一見「ゴツい」。しかし人間工学を研究し尽くして設計されただけあって、使いにくさは感じられない。またプラスチックを多用して軽量化を図り、銃身上部にはヒートシールドが取り付けられるなど無骨なデザインだが実用性は高い。
20世紀のショットガンの代表であり、多くの映画や実際の軍事活動に使われる等、特殊用の名に反してポピュラーな銃である。「小型の大砲」と呼ばれるほどの威力を誇り、防弾チョッキでは防げないこともあるほどで、アメリカの一部の州では一般販売禁止となっている。
また最大の特徴としてフォアグリップ先端部のボタンを押すことで自動式から手動式に切り替えることが可能である。ジャム(弾詰まり)が許されない現場では手動式に、制圧力が必要な場合には自動式にとワンタッチで切り替えられる利点が注目されたが、複雑な構造は故障も多く発生し、現在では生産が中止されてしまった。その後、自動式に特化したSPAS-15が登場している。
日本では映画「ターミネーター」や「ジュラシック・パーク」などでその特徴的な外見がマニアの目を引いた。最近でも「マトリックス」に登場するなど、ビジュアル的に映えるのか、アクション映画やSF映画に頻繁に登場する。
[編集] エアガン
SPAS12のエアガンは、日本では東京マルイが製造・販売している。
標準的な6mmBB弾を使用し、ショットシェル形のマガジンに最大30発を装填可能。
本体はエアボルトアクション式のコッキング銃で、圧縮ガスやバッテリーは不要。ショットガンらしく、1回の発射で同時に3発のBB弾を射出する(フル装填のマガジン1個で10回発射可能)。東京マルイ独自のホップアップ機能(弾に上向きの回転を与えて飛距離を伸ばす)を持ち、有効射程は20m以上。しっかり固定してじっくり狙えば、30m以上先の的に当てることもできる。
またラピッドファイア機構があり、引き金を引いたまま繰り返しコッキングをすることで、連射することができる(ただしこの場合、狙いはほとんどつけられず「掃射」に近い撃ち方になる)。射出スピードはガスガンや電動ガンには劣るものの、慣れれば1秒に3回以上の発射ができる。