ヘルメス・トリスメギストス
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ヘルメス・トリスメギストスは、神秘思想・錬金術の文脈に登場する神人であり、伝説的な錬金術師である。
ギリシャ神話のヘルメス神と、エジプト神話のトート神がヘレニズム時代に融合し、さらにそれらの威光を継ぐ人物としての錬金術師ヘルメスが同一視されてヘルメス・トリスメギストスと称されるようになった。意味はそれら3つのヘルメスを合わせた者という意味で「3倍偉大なヘルメス」と訳される。(三人の賢者(ヘルメス)の伝説(三重の知恵のヘルメス))
- 第1のヘルメス:ノアの洪水以前にいた神。アダムの孫という。衣服、ピラミッドを作ったという。天文などを研究したという。
- 第2のヘルメス:ノアの洪水以後のバビロンにいた人。ピタゴラスの師という。医学、数学などに優れる。
- 第3のヘルメス:エジプトの人。医学者、哲学者。都市計画をしたという。
ヘルメス・トリスメギストスは、エメラルド・タブレット(エメラルド板)やヘルメス文書の著者であるとされた。また中世の錬金術師は、賢者の石を手にした唯一の人物と考えていた。
「ヘルメス思想」とはヘルメス・トリスメギストスにあやかって世界の神秘を味わい尽くそうとする思想の事を指す。