ホンダ・VTR1000 SP-1/2
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VTR1000 SP-1/2 (ブイティアール1000 エスピー1/2)は本田技研工業が発売しているVTRシリーズの一台で、4ストロークV型2気筒999ccエンジン搭載の輸出市場向けオートバイである。(国内では公道登録不可の競技専用車のみ販売)
なお、北米仕様ではワークスレーサーの型式をイメージしたRC51という名称で販売しているが、正式な車名はRVT1000Rである。
ちなみに、このオートバイの実際の型式はSC45である。
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[編集] 履歴
本田技研工業が、RVF750(RC45)に替わるスーパーバイク世界選手権用の次期出場車両として開発したモデルである。
今まで使用してきたV4ではなくVツインを選んだ理由としては、
- レギュレーションの排気量上限が4気筒では750ccだが、Vツインは1000ccである事
- V4と比べ、レースレギュレーションにおける車両の軽量化と構造の簡素化が図れる事
- 長い間熟成してきたV4エンジンの開発の限界。
- 90°Vツインを採用するライバル(ドゥカティ)の影響
が挙げられる。
SP-1ではアルミフレームにトラスを組み合わせた剛性の高いフレーム採用したが、逆に硬すぎてこのままでは扱いにくかったため、SP-2でフレームを改良し適度なしなりを持たせる事になった。
なお、WSBのレギュレーションは変更され、4気筒車も上限が1000ccとなったため、2004年からはCBR1000RRで出場している。
[編集] 車両履歴
[編集] SP-1(初代)
2000-01 RVF750/RC45の後継機種として発売される。
[編集] SP-2(現行型)
2003-07 初代をベースにフレームなどに改良を加えた車両である。
主な変更点は以下のとおり
フレームのステムシャフトベアリングの大径化、スイングアームピボットシャフトの小径化、 エンジンハンガーおよびスイングアームがプレス成型となった。 また、前後ホイールも5本スポークとなった。
カラーリングパターンも変更され、初代(SP-1)は赤ベースだったが、SP-2は白ベースとなり、 2005年モデルより黒色のカラーパターンに変更された。
[編集] RVT1000R(RC51)
2000- 北米仕様で使われている名称である。2002からは他地域向けのVTR-SPと同様の改良がなされる。
スペック的には欧州仕様と準じるが、ウインカーなどの一部の保安基準部品等の変化がある。
[編集] SP-W
レーシングモデルのワークス仕様に与えられる名称であり、 市販車レーサーベースとは違い、HRC仕様のスペシャルマシンであり、スーパーバイク用と耐久選手権用の2種類が存在した。
(名称のWはワークスのWorksから)
[編集] 主なライバル
現在市販されているV型2気筒車のみを述べる。